吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

見るところが違っても

2013年05月17日 | 家族

それはそれで楽しい思い出。

先日、娘と行った「貴婦人と一角獣展」ですが、彼女は例の「やっべー」の彼氏の印象ばかりが強いらしいです。この話
そんなことではなくてね、ヨーロッパ中世末期の美というものをだね……。
まあ、仕方ありません。

親が見て欲しいところを子供はなかなか見てくれないものです。
いや、そもそも視点というものは人それぞれ違う方が自然かも知れません。

古い写真を見て思い出しました。

まだ幼い息子とサファリパークへ行った時のこと。当時通っていた保育園の行事でした。
家内はまだ赤ん坊の娘の世話で留守番。
その日はあいにくの雨でした。多分僕のせいじゃない。
まず彼が関心を示したのは、園内の作業車でした。
その多くはボディが酷く破損していたのです。ボコボコでした。

パパ!車がボコボコだよ!どうして?

落語のご隠居さんよろしくパパは知ったかぶりで適当に語りました。

あれはね、大きい動物に餌をやるとき、そいつらが「はやくよこせー」って車をどついたんだよ。
ゾウやサイにどつかれちゃ車もボコボコってもんさ。

当たらずとも遠からずとは思ったんだけどね。
息子の目はキラキラ輝いていました。子供が関心を持った時ってほんとに目がキラキラするものです。

見て!あの車もボコボコ!あれはドアが針金で縛ってあるよ。

うん、ドアのロックが壊れたんだろうね。どつかれて。

関心の高さが後ろ姿でもわかるでしょ。

園内の遊覧バスから道路に目を落とすと、側溝には大量の黒い水が流れていました。

パパ!水が真っ黒だよ。

あれはな、動物のう○こが溶けて流れているんだ。(パパ適当)

う○こみずだね!いろんな動物のう○こが溶けてるんだね!すごいねー。

目をキラキラさせている息子。動物のことには全く関心がない模様。

家に帰ると開口一番。

ママ!車がボコボコでう○こ水が真っ黒で一杯流れてたよ!

……あんたたち、何見てきたの?

ですよねー。

サファリパークで動物を見なくたって、発見があって楽しければまあOK。
それはそれで大切な思い出。

コイツの頭はこの時、ボコボコの車と、う○こ水で一杯。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿