2005年に発表された論文によると、一次サイコパスは不安を抱かないから、二次サイコパスは衝動的に反応するから、それぞれ非社会的と形容される行動に至るのだという。
具体的には、衝動性の高さと不安からの回避傾向という2つの指標で一次・二次サイコパスを計った結果、一次サイコパスは衝動性は平均並みで不安からの回避傾向が非常に弱く、二次サイコパスは衝動性が非常に高く不安からの回避傾向が平均かそれ以上であるという結果が出たという。
「やりたいという思いが強すぎて、思ったことをすぐに口に出してしまう」のと「発言するときに生じる不安が小さすぎて、口を紡ぐ要因にならない」は、第三者から見れば同じようなものだが、それぞれの要因はかなり乖離したものである。
前者は自身の行動により少なくとも何らかの感情が発生するが、後者は感傷することがほぼない。前者は集団に反発するよう着飾り挑発し喧嘩を売るだけの心のもろさを見せる(Michael G. Vaughn 2009)が、後者はむしろ集団に馴染み、挨拶と応答は一般人のそれとほぼ変わりないのだ。
ーーーあと、二次サイコパスは諭したりなだめたりするのは効くけど、
一次サイコパスは説得に耳を貸さない、という違いもある。
もし君が何らかの理由で銃を向けられたとき、
向けた相手が表情1つ動かさないのであれば……一秒でも長く悔いて。
参考文献
Newman, J. P., MacCoon, D. G., Vaughn, L. J., & Sadeh, N. (2005). Validating a Distinction Between Primary and Secondary Psychopathy With Measures of Gray's BIS and BAS Constructs.
Michael G. Vaughn,John F. Edens et al. (2009) An Investigation of Primary and Secondary Psychopathy in a Statewide Sample of Incarcerated Youth.