2015年に発表された論文によると、スマホの使用頻度は依存症傾向や社会的な不安との関係がみられたが、社会的交友や対人関係とは強い関係性は確認できなかったそうだ。
ここから、俗にスマホ依存症と呼ばれる行動は対人関係が原因で発生しているのではなく、事象に依存しやすくなる条件が原因で発生しているかもしれないという推測が立った。
スマホによって得られる対人関係に急かされるのではなく、スマホに関連した行動に、スマホそのものに脅されているかのような反応。思い込みが形成されるだけの低い自尊心と精神衛生が招く判断の誤り。それが依存。
「対人関係に急かされる」のと「物事に依存する」のではまた微妙に絶妙に違ってくる。前者には相応の、後者には相応の対応が必要だ。
ーーー「羅漢したらどうなるか」の画ばかり印象に残り、そこから対策を練りがちだが、
「なぜ陥ったのか」を分析できてないので、医療でいうところの原因療法が施行できない。
スマホ依存症は、それの最たる例に見えてならない。
参考文献
M.Sapacz,G.Rockman et al. (2015) Are we addicted to our cell phones?