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ばりん3g

誤解を招くかもしれないが一言、スモールステップには効果がない。

2006年に発表された論文によると、同時期に行われた『スモールステップ』と呼ばれる公的な提唱の効果はわずかながらにあるとしたらしい。

 

ここで述べたスモールステップとは、モチベージョンを維持するために目標を細分化する『スモールステップ法』ではない。

その昔、アメリカで行われた生活習慣の改善を目標とした100の行動をスモールステップと言い、今回はそちらを取り上げている。

 

具体的な研究内容は、その100の行動の内の1つ「エスカレーターを使わずに階段を使おう」と訴える標識の効果を測定したものになる。訴え自体は、まぁ妥当ではある。

この標識に促され、階段の利用率が上がれば公的な提唱の効果があるといえるのだが……。

実際のところ、確かに標識に促され階段を使う人の割合は増えた。

2%ぐらい増えた。

この2%という数値をどうとらえるかは人次第だが、少なくとも論文の著者と私は「すくなっ」と思った。

 

なんというか。こういった『一応理にはかなっている目標の喧伝』って、失敗していることが多いような気がする。

まるで、特別な脚力を持ってない人間に対して3メートルの崖を上れと言っているような。

そこまで言うのなら、せめて階段ぐらい設置してほしい。きちんと登れるぐらいの、細かく段分けした階段をさ。

 

 

参考文献

M. S. Dolan, L. A. Weiss et al. (2006)‘Take the stairs instead of the escalator’: effect of environmental prompts on community stair use and implications for a national ‘Small Steps’ campaign.


論文を参考にいろいろ喋るブログです。

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