ノートPCのHDD交換(成功編)

以前、苦労話を書いた、我がノートPC・X31のHDDの交換ですが、日曜日に交換成功したので、その話でも。(作業自体は全て日曜日にやったわけではなく、先週の平日夜中にこつこつと進めていたわけですが・・・)

「成功」とは言っても変わった事をして成功したわけではなく、以前のエントリーでも挙げたここのページに書かれていることを実行しただけなのですが。これより簡単な方法は私の技術では無理だったと言うことで・・・orz で、このリンク先が消えてしまったら(私自身が)訳が分からなくなりかねないので、自分用備忘録として手順を書き起こしてみます。ええ、またブログというよりは備忘録な内容なのですw

【用意するもの】
・USB接続のFDD(ヤフオクで探せば500円程度であります)
・MS-DOS起動用のフロッピーディスク
 (私は手持ちのWinME用起動ディスクを使いました。Win98用と違って1枚で済むのがイイ!)
・ブランクフロッピーディスク(FWBACKUP.EXEとFWRESTOR.EXEを入れるため)
・パーティション操作ツール
(私はKnoppixのQTPartedを用いましたが、後で調べるとパーティションマジックの作者が作ったフリーソフトでPartitionLogicというのがあるようです。こっち使えばよかった・・・)
・2.5インチHDDを収められる外付け用のガワ
・新しい2.5インチHDD

【大まかな流れ】
1. 元の内蔵HDDに対してパーティションを区切り4GB程度のFAT32領域を作る
2. 電源を切った状態でUSBにFDDを接続。ブランクディスクを入れておく
3. ACESS IBM起動をし、その中のメニュー「Recover to factory contents」を起動
4. リカバリー動作を中断し、そのままDOSプロンプトに入る
5. Aドライブにあるfwbackup.exeとfwrestor.exeをブランクフロッピーにコピー
6. フロッピーを起動ディスクに交換し、再起動
7. 1.で作ったFAT32領域がCドライブとして認識されていることを確認
8. 5.のフロッピーに交換し、fwbackup.exeを実行→バックアップイメージができる
9. FDDを外して再起動し、いつものWindowsXPを立ち上げる
10.新しいHDDを外付けとして接続し、FAT32領域を作る(4GBあれば十分)
11.そのFAT32領域に8.で作ったバックアップイメージをコピー
12.電源を切り、HDDを入れ替える
13.起動ディスクを入れたFDDを接続し、起動
14.5.のフロッピーに交換し、fwrestor.exeを実行→Disk to Disk領域が作成される
15.FDDを外してACESS IBM起動→「Recover to factory contents」を起動
16.そのままリカバリー作業を進めるよう、OKする。

・・・・・・大まかというか、これで私個人の備忘録としては十分に役割を果たしてくれそうなw fwbackup.exeとfwrestor.exeのコマンドオプションだけ付記しておけばOKっぽw それでもまぁ、一応、実作業中に悩んだことなどを以下に記録しておきましょう。

【QTPartedの取り扱い】
外付けCD-ROMドライブを使ってKnoppix(Verは日本語版5.1.1CD)を起動しましたが、QTPartedの立ち上げ方がすぐには分かりませんでした。というか、ここを参考にRootShellから(「QTparted」をクリックするだけだと管理者権限のパスワードを求められて起動できないので、RootShellからの起動が必要)qtpartedを起動させようとしたのですが、中々反応が無いのです。「え?ダメなの?何か間違ってるの?」と思って何度もRootShellを閉じたり開いたり。そのうち別の作業を並行しようと思って、しばらく放置しておいたら、いつの間にかQTPartedの画面が開いていました。どうやら反応がものすごく遅かった模様。USB外付けドライブのせいなんでしょうか・・・。というわけで、QTPartedを起動する時はとにかく待ちましょうw 今回の場合、5分ちょっと放置しておけば起動していたはずです。

次に実際のパーティション分割ですが、まず上記リンク先を参考に元のパーティションサイズを小さくすることまではフィーリングですぐにできます。が、次が問題。上記リンク先は今回のIBMのD2D領域のような隠し領域の無いハードディスクを対象にしています。しかし、今の私には隠し領域が・・・。あ、言い忘れましたが、Knoppixから立ち上げるとしっかり隠し領域が見えています。もちろん、Knoppix上でも「Hide」になっていて、マウントすることはできません。そしてこの隠し領域は、QTParted上では上のリンク先の画像にあるグレーの領域として表示されています。グレーの領域って空いた領域としてフォーマットされていないような取り扱いのはずなのですが、何度も言うように今回の場合は隠しパーティションと言うだけなので、この中にはしっかりデータが入っています。しかも、最も重要と言ってもいいくらいのデータが。それなのに、始めにパーティションサイズを小さくすることで空白領域を開けると、この隠し領域と合体してしまって、単一のフォーマットされていないパーティションとして表示されるです。これはちょっとビビリます。このグレー領域を不用意に分割してフォーマットすると、D2Dのデータ領域を侵してしまってリカバリーができなくなるのでは・・・と。なので不用意なことができなくて初めはビビっていたのですが、とりあえずそんなことを言っていても始まらないし、失敗したらIBM・・・じゃなくて現Lenovoに泣きつけばいいか、と妙に楽観的になって、エイッと後半5GBを残してパーティションを新規作成しました。D2D領域というのはハードディスクの最後の3.5GB分くらいのクラスタに収められているそうですから、最後の5GBを残しておけば大丈夫だろう、と・・・。果たしてその考えは正解だったわけですが、もし、D2D領域のデータを壊してしまっていたら・・・今頃Lenovoにリカバリー用CDを注文していたことでしょうね。無駄金としてw

と、こんな感じで元のWindowsXPの入ったNTFS領域30GB、新規に作ったFAT32領域5GB、隠し領域5GB、という感じでパーティション分割できたのでした。但し、新規に作ったFAT32領域ですが、WindowsXP上では見えていたものの、MS-DOSモードで立ち上げると認識できていませんでした。なので、Linux上ではなく、Windows上で改めてFAT32のフォーマットをしないといけないようです。これも注意点のひとつですね。

【Recover to factory contents】
起動時のIBMのロゴが表示されている時にACESS IBMボタンを押すと、BIOS画面ではなく、いくつかのIBM独自の操作ができるメニューのページが開きます。その中のひとつが「Recover to factory contents」で、D2D領域に入っているデータを元にHDDを出荷状態に戻すためのメニューです。ただ、始めに挙げたX31のサイトではこれを選ぶと後は勝手にリカバリーされてしまうような記述がされていますが、少なくともYes/Noの選択は出てきていました。要はF3を連打しなくても、冷静に画面に出てくる表記を読めば中断はできる、ということです。ただ、Yes/Noの選択のところで1時間も2時間も放置できるかどうかは分かりません。ここで一定時間を過ぎると勝手にリカバリーが進められるのであれば、やはり注意が必要かもしれません。あともうひとつ、私のX31は2672-PHJという型番(結構後期型)なので、これよりも前の型のX31ならバージョンの違いによってこの辺の動作も違うのかもしれません。

上記の【大まかな流れ】の16.以降のリカバリー作業は本当に勝手に進められていきますが、再起動が非常に多く、再起動後に一瞬動作が止まって「お、作業が終了したかな?」と思って不用意な操作をするとリカバリーを失敗してしまうかもしれません。このリカバリー動作が全て終わると、初めて起動した時のようにユーザー名の記入を求められたりとかタイムゾーンの選択とか言語の選択とか・・・といった初期設定画面が出てくるので、それまでは触らないのが吉です。ちなみに、再起動回数は約10回。コマンドラインの画面でザーーーッといろんな表記が流れていくような時や、一瞬だけ表示されてすぐにまた再起動するような時とか、はたまたWindowsXPが普通に立ち上がっているように見える時(但し、即DOSプロンプトウィンドウが開いて、その中でいろいろコマンドが実行されている)などなど・・・。微妙に間があったりするので、つい触りたくなりますが、上記のように初期設定画面が出てくるまではひたすら我慢しましょう。というか、その間は他の作業をしましょうw

また、リカバリーされたWindowsXPは、D2Dの隠し領域以外の全てのHDD領域をCドライブとしてフォーマットする仕様になっているようです。今回160GBのHDDに交換しましたが、復元後は約145GB(160x10^9B=149GBからD2D領域の3GBちょっとが引かれてこのサイズ)のNTFS領域になっていましたから。

【DOSプロンプト上の操作】
5.にある「fwbackup.exe」と「fwrestor.exe」は、リカバリーツールから起動した時のDOSプロンプト上で、Aドライブの中の「recovery」というディレクトリの中に入っています。このAドライブは仮想的に作られたDOS起動ディスクで、リカバリーツールがDOS上で動くプログラムだと言うことも分かります。それはともかく、リカバリー作業を中断して出てくるDOSプロンプトでは「A:¥>」という状態でしかないので、
A:¥>cd recovery
と打ち込んで、recoveryディレクトリに移動してから(「A:¥recovery>」となる)、
A:¥recovery>dir
と打ち込んで、ディレクトリ内部のファイルを検索しましょう。
リカバリーに必要なexeファイルがたくさん出てくるが、この中でD2Dデータのバックアップに必要なものが「fwbackup.exe」と「fwrestor.exe」というわけです。こいつらを
A:¥recovery>copy fwbackup.exe B:
というようにcopyコマンドを使ってやれば、Bドライブである外付けFDDの中のフロッピーにコピーされます。

8.でのfwbackupを使ったバックアップイメージを吸い出す操作について。
外付けFDDのMS-DOS起動ディスクから起動していることから、このときはAドライブが外付けFDDに相当しているはずです。そしてパーティションで区切った内蔵HDD内のFAT32領域はCドライブのはずです。で、その場合、
A:¥>fwbackup size=640 file=c:¥imgset
とコマンドしてやることで、Cドライブ(内蔵HDDのFAT32パーティション)にimgset.001~006という名前のファイルが作成されます。ここでsize=640というのは、イメージファイルを640MBで分割して吸い出せと言うオプション。640の数字は自由に変えていいですが、吸い出すイメージの総量は約3.4GB(3,685,059,072バイト)なので、6枚のCD-ROMに分けて保存するのであれば640が適当かと思われます。700にしても5つには収まらないので、結局同じなのですw あと、file=c:imgsetというのはファイル名と保存先の指定です。ファイル名を「imgset」保存先をCドライブのルートディレクトリに保存、というわけですね。ファイル名を変えたいとか、ディレクトリを変えたい場合には適宜指定しましょう。吸出しにはおおよそ1時間ちょっとかかりました。

14.でのfwrestorを使ったD2D領域の復元について。
外付けFDDのMS-DOS起動ディスクから起動していることから、このときはAドライブが外付けFDDに相当しているはずです。そして新しい内蔵HDD内のFAT32領域はCドライブのはずです。で、その場合、
A:¥>fwrestor file=c:¥imgset
とコマンドしてやることで、D2Dが新しい内蔵HDDの一番最後のクラスタに隠し領域として作成されます。fileオプションは上のfwbackupと同じことですね。この作業もおおよそ1時間程度かかったと思います。



備忘録として必要なことはこんなもんかな?と言っても、吸出しイメージをDVD-Rに焼いてしまった現在、最も面倒なパーティション区切りやfwbackupの作業は要らなくなりました。それ以前に、リカバリーした出荷初期状態のCドライブをAcronis TrueImageでバックアップしたので、D2Dに頼らなくても出荷状態に戻すことができます。D2Dが必要になるのはHDDが物理的に死んで使えなくなったときかな?

いずれにせよ、こんな感じでノーマル状態のX31からハードディスクを4倍の160GBに交換しました。さすがに今後容量で不足することは無いでしょう。不足したとしてもこれ以上のHDDはありえません。なぜなら、X31の内蔵HDDはIDE接続。しかし、世の中の200GB以上の2.5インチHDDは全てSerialATA接続のものばかり。実際、内蔵2.5インチHDDはどんどんSerialATAに世代交代していってますからね。この流れは仕方ないのですが。というわけで、今後IDE用のより大容量の2.5インチHDDが出る望みは薄いということで、今回の160GBがおそらく最大容量になるでしょう。ということは、やはりHDDが物理的に死なない限り、HDDを交換することはないということ・・・。ってことで、やっぱり今後この備忘録が私にとってフルに役に立つことは無い予感・・・。でも、なんとなく書きたかったんですよ。せっかく苦労したんだもん、忘れないように記録しておきたいじゃないですかw
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コメント
 
 
 
PartitionLogicは× (まつだ)
2008-07-08 14:27:15
 ちょうど私もX31のHDD換装しております。
 PartitionLogicは、CD版もフロッピー版も起動直後にエラーがでてうまく動きませんでした。
 そして、Webをさまよっていたところ、こちらのページにたどり着きました。
 そうですか。KNOPIXがありましたか。。
 そういうわけですので、PartitionLogicを使えばよかったということはなく、QTPartedを使ったのは正解だと思います。
 私も今夜試します。。
 
 
 
Unknown (嘉平)
2008-07-08 23:28:04
>まつださん
「X31のHDD換装」というテーマに対しては大変な辺境の地へようこそw
自分の備忘録のつもりでしかないので判りにくいところもあると思いますが、
質問があれば、分かる範囲でお答えしますので、お気軽に。
(まだ、作業内容を覚えている間に・・・w)

PartitionLogicが使えないのは意外でした。
PartitionMagicを勧めているサイトもあったので、
それなら~Logicの方も問題ないだろうと思っていただけに。
QTPartedは確かにこの作業にとっては使えるアプリで、無事に領域を空けることに成功しましたが、
問題は、その後、そのHDDで立ち上げると微妙に起動が遅くなったような気がします。
どうせ換装する別HDDで立ち上げることになるんだから気にすることは無いかもしれませんが、
理由が良くわからず、気持ち悪いので、旧HDDは換装直前の状態で保存しています。
LINUX上でフォーマットされたFAT32はWindows上では読み込むのに時間がかかるの・・・?
なんだかよく分かりませんが、QTPartedはホントに一時的なパーティション分割のためだけに使った方がいいと思います・・・
 
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