西浦の走行を振り返って

土曜日のスパ西浦の走行を改めて思い返すと、いろいろと反省点が出てきました。土曜日に書いたのとは違う内容を、メモ書き代わりに。

まず、良くなった点を先に。

ひとつは第2ヘアピンの処理の仕方。まだまだ上手くクリアできているわけじゃありませんが、コツが見えてきました。第2ヘアピンは結構多くの人が、そのRの小ささと出口でついはらんでコースアウトしそうになる微妙なコース幅に、苦労させられている様子です。第1ヘアピンよりもRが小さくなっているのも、妙な錯覚を生んでいるのかもしれません(第1ヘアピンと同じようにアプローチすると出口ではらんでしまう、など)。で、要はクルッと小回りが出来れば言い訳なんですよね。そしてその小回り後にすぐ全開に出来るように素早く車体を立てられればなお良し。こういうタイトターンって、サーキット屋さんよりジム屋さん、もしくはパイロン屋さんが得意なシーンのように思います。で、そういう人たちがクルッと転回するときを思い出すと、フロントブレーキを使ってフロントサスを沈め、キャスターを立てています。サーキットでこれに似た走法をやる場合は、フロントブレーキを引きずる感覚なんじゃないかと思ったので、実際そういう意識で試してみました。第1ヘアピンを立ち上がってから加速、第2ヘアピンアプローチでフロントブレーキ、そこからブレーキを完全にリリースせず、フロントサスが沈んでいる状態を意識的に保ちながら倒し込んでクリップに向かってクルリと。クリップ後はブレーキを完全リリースして、かつ同時に(意識の上で。実際にはタイムラグがあるはずで、そのタイムラグの間に車体を立てる)アクセルON。と言うのを、数回意識的にやってみて成功しました。これだ!的な感触があり、確かにその時はタイムも1秒台に入っていました。ただ、フロントブレーキの微調整が難しく、失敗すると明らかに分かるくらいフロントがふわふわ上下動を繰り返し、捕らえどころのない怖い状態になってしまいます。これは私のテクニックもさることながら、キャリパーの性質(カックンブレーキになりやすい、とたまに聞くので)もあるのかなぁと思っていますが・・・まぁ、しばらくは練習して慣れることからですね。

二つ目の良くなった点は、第2?第3?コーナー、と言うより、縦Gコーナーと言った方がわかりやすいですかね。立体交差直前の左コーナーです。ここはアプローチの時点が下りなので私は苦手なはずなのですが、土曜日はノーブレーキのアクセルワークだけでクリアする程、好きなコーナーのひとつになっていました。この「ノーブレーキ」というのが結構効果が大きく、当然のことながら立ち上がりでも速度が乗りますし、いいこと尽くめなのです。もちろん、かなり度胸が要りますw それに、もちろんアクセルを開けっ放しでいけるわけではなく、アプローチの直前にアクセルを戻さないとコースアウトがちらついてビビってしまいますw ま、このアクセルを戻す動作で無意識的にリアにも何割かの荷重を渡していて、下りの姿勢のために普段以上にフロントに大きくかかっている負担を軽減できているのかな、だからあの速度で縦Gがかかりながらコーナーをクリアしてもフロントが破綻しないのかな、・・・・・・などと理屈を考えてみましたが、当然良くわかっていませんw ただ、今の私にアクセル開けっ放しは無理w でも、ブレーキによる大幅な減速は要らないことが分かって、これがかなりタイムの伸びに貢献しているような気がします。

さて、以下はダメダメな点。反省点。

細かく見ればいろいろありますが、一番大きな、一番重要なこと。「追い抜きが下手くそ」_| ̄|○ 観戦していたゆーきさんや赤マント君にも「追い抜くとき、物凄く丁寧ですねー」とやんわり下手だと指摘されましたw まぁ、レースじゃないんですし、無理やり抜いて接触でもしたら泣くに泣けない、接触しなくても相手をビビらせるほど無茶な抜き方はお互いにとって気持ちのいいものではありません。なので、「相手に自分の存在を見せ付けておいて、なおかつ抜けるなら抜いていく。相手が気がついていないのにギリギリでインにねじ込む、などの無茶はしない」という丁寧さを信条としているのですが、それだとかなり腕に差がある相手でないと抜けません。そして、相手がリッターマシンだったりすると、直線で抜き返されてまた抜きどころにモニョることも・・・。後者に関しては相手のモラルにも関わるので、議論はややこしくなりますから一旦置いておいて。とりあえず、相手をビビらせることなく抜くという技術に関して、どのようにすればいいのかひたすら悩んだ1時間でした。スパ西浦で私の得意な追い抜きポイントは、第1ヘアピン進入のブレーキング我慢大会と、偽定常円(って、定着したらまずいな・・・なんかいい名前無いですか?w)進入でも同様のブレーキング我慢大会。いずれも、私は(クリアで走ったとしても)人よりもイン側でアプローチするライン取りなので、ブレーキングで鼻を入れやすいんですよね。流石にアプローチ段階で鼻を入れると相手も引いてくれるので、(多分)お互いわだかまり無く譲り譲られ出来ていると思います。が、似たようなことが出来そうで出来ないのがストレートエンドとS字進入。ストレートエンドは200km/h近い速度からのブレーキングなので、腕に違いがあれば明らかにブレーキング競争で鼻を入れられるはずなのですが、土曜日に走って思ったのは、「ストレートを同時に立ち上がったら、リッターバイクは離れて行き、ブレーキング競争で我慢しても鼻を入れるには至らない程度に差がついてしまう」ということ。というわけで、追いかける立場ではストレートの長さが恨めしく思いました・・・。そしてS字進入は、縦Gコーナーで早く立ち上がれるようになったので、確かに鼻を入れることまでは可能なのですが、その後のS字コーナー自体に私自身のラインの自由度が無い為に、鼻を入れた後のコーナリングスピードは相手よりも遅いヘナチョコレベルになってしまうのです・・・。これは私に修行の余地があるわけですが、そもそもS字コーナーは路面のカントが気持ち悪く、スパ西浦でも一番難しいコーナーだと思うので、あまり無茶はしないほうがいいのかもしれませんね。

さて、追い抜きに関して、上では全てブレーキング競争で鼻を出すことばかり書いてきましたが、例えばラインをクロスさせて立ち上がりを相手よりも早くとる、などと言った方法もあるはずです。しかしそれが出来ません。なぜなら、ラインに自由度が無いから・・・_| ̄|○ この、追い抜き方のバリエーションの少なさが、今回一番反省したい点であります。ラインを変えて追い抜く方法は「レコードライン以外のラインも取れるようにする技術」だけでなく、「相手の速度を目測し、自分の加速度を理解し、その組み合わせのタイミングを上手く図る技術」が重要だと思われます。この、自分と相手のタイミングを図るのが物凄く難しい。言ってみれば、相手はこっちのことなんか気に留めていない状態にもかかわらず、相手と自分のユニゾンが決まらないとスマートに追い越しできないのです。ましてや相手がリッターバイクの場合、加速段階に入られたらまず負けます。加速し始める前にラインのクロスを終えてこちらが先に加速しなければなりません。・・・・・・なんか、すっげー、難しいですよね。何度か試そうと思いましたが、クロスライン自体は取れるものの、相手とのタイミングが合わない。ユニゾンできないんです。まぁ、相手が自己陶酔しながら全力の速引きソロをやっているのに横からコッソリそのソロに合わせてユニゾンするなんて、結構腕の差が要るのは想像がつきますし、それを思ったら簡単には行かないというのも理解は出来ますが・・・。ですが、やはりこのような追い抜き方はマスターしたい。何よりかっこいいからw で、マスターするにはどうすれば良いか。これに関しては練習あるのみ、ではなさそうです。まずはじっくり、各コーナーについて相手のレベル別に追い抜きラインとタイミングをシミュレートすることから取り組まないといけないのかな、と考えています。何度も言いますが、ラインは想定できてもタイミングが難しい。ラインは絶対クロスしますが、そのクロスするタイミングに私と相手が同時に重なったら接触事故になってしまうわけですから。ですから、タイミング。ひたすらタイミング。相手の動きを後ろから観察しながら合わせて、ラインをクロスするタイミングを図る。これについてはまずしばらくイメトレをしまくることから始めます。と言うか今も、土曜日のいろんなシチュエーションについてイメージを重ねている最中です。ホント、これに関しては実はタイムをアップするよりも難しい課題かもしれません。イメトレを重ね、それを実践に移し、そこで上手くいかなかったことを再度イメトレし・・・。相手あってのことなので、実践もなかなか簡単には出来ないのですが。それでも私が走るのは大抵土日なので、結構混んでいます。混雑しているのである意味クリアラップは取りづらく、タイムは出難いのですが・・・・・・だからこそ、タイムよりも追い抜き練習に主体を置いていこうかなと、そんなことを考えるようになってきました。レースなんてするつもり無いのにねw

っと。最後はなんだかまとまりのない文章になってしまいましたが、土曜日に、明らかに詰まっているのに追い抜けなかったのが大変悔しかったので、その悔しさが滲み出ていると解釈してくださいw

ちなみに、私が追い付かれている場合、V11は自分の音が大きくて後ろが詰まっていても聞き取ることが出来ず、後ろの人に迷惑をかけることもあるかもしれませんが、675なら周囲の音はちゃんと聞こえているので、後ろが詰まっていれば基本的に譲る方向です。もちろん、不用意な動きをしない範囲で。ただ、1周くらいは譲らずに頑張るかもしれません。バトルを楽しむと言うのもひとつのサーキットの楽しみですから。ですが、後ろで聞こえた排気音が1周に渡ってついて来ているようなら、追い抜かされポイントを狙って譲る、ってのが多いですね。そうする事で、最低1周はバトルを楽しんで、後はお互い分かれてまたそれぞれで頑張りましょ、となって、互いに気持ち良くなれると思うのですが・・・。まぁ、その辺はフリー走行ですから、いろんな人がいるってことで。あ、ちなみに知り合い相手には1周では譲らない可能性が高いですw 知り合いかどうかは音で判断するしかないですが、ゆーきさんのアグスタ、ロンメル君のR600、954イシカワさんのSP-2、おこまRR君のミレ、あたりは音で予測がつきますw 上記4名は簡単には譲りません(ブロックすると言うわけじゃなくて、単にレコードラインを外さないと言う程度の意味)ので、頑張ってくださいw いつかは譲りますけどね。皆私より速い人だって分かってるから・・・。それでも、簡単には抜けない、と言わせる程度には私も腕をあげてると思ってるんですが・・・。と言うわけで、バトルになったらよろしく!w
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« Clubman2007年... 直線加速 »
 
コメント
 
 
 
Unknown (ゆーき)
2007-08-29 22:01:10
そんな、嘉平さんに譲ることはあっても譲られることなんてありませんよぉ~。3秒も差があるのに!
しかし嘉平さんをはじめ皆さんよく考えて走ってるんですね。 僕はあまり考えずにいきあたりばったりで走っているので感心します。
ま、はやくバトルできるように精進しまーす!
 
 
 
Unknown (嘉平)
2007-08-29 23:46:15
>ゆーきさん
そんな・・・またまた・・・
「嘉平がフラットを出したのなら、次、タイヤが万全の状態で走れば1分切れるな」
とか思ってるクセにーーーーっ!w
というわけで、西浦なり、美浜なり、でまた遊びましょうね。

考えて走っているというのはある意味正解である意味違います。
ヘアピン二つについてはかなり意識してはいましたが、
それ以外は、走っているときはフィーリングですよ。
ただ、そのフィーリングの中でも「こんなことができるのか!」と発見したことはしっかり覚えておく。
覚えたことを走行中なり、走行後なり、何度も反芻し、イメトレする。
私がブログに書いている理屈っぽい内容のほとんどがこの「覚えたこと」です。
これはブログに書くネタの為に必死に覚えようとする、ってのも良い効果として活きているのかもしれませんね。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。