上:茎上部の花序に雄花、茎下部の花序の先端(写真下部)に雌花(三角形の子房、黄色い柱頭が裂し開いて疎らな葯のように見える)
上:ベゴニアかシュウカイドウの園芸品種か
下:似た花色のハナカイドウ
シュウカイドウ(秋海棠 シュウカイドウ科 シュウカイドウ=ベゴニア属 学名Begonia grandis 原産地中国南部他) 江戸時代の初め頃に渡来した帰化植物で、物庭の縁に植えられたり林縁などに自生している。葉は大きなハート形で左右非相称(植物の左右非対称)なのが特徴。雌雄同株の雌雄異花。花色はハナカイドウに似たピンク色。雄花は概ね茎の上部についた花序或いは花序の基部側に横下向きに咲き、雌花は茎の下部についた花序或いは花序の先側に下向きに垂れて咲く。雄花は花被片が4枚(花弁小2、萼大2片)あり、黄色い葯が球状に集まってついている。雌花は子房下位で子房に3稜が発達し、その先に小さな花被片2、3枚(萼2~萼2花弁1)がつく。柱頭は黄色で花柱は3個でそれらがそれぞれ2裂ほどしていた。
属名Begonia フランスの総督・植物学者Michel Begon(1638~1710)に因む
種小名grandis 大形の (花弁より大きな花弁状の萼片もしくは3稜のある大きな子房を指すか)
Michel Bégon, known as Michel V Bégon or le Grand Bégon (1638 –1710) was a French ancien regime official. He was intendant de la marine at the port of Rochefort and intendant of the généralité of La Rochelle, as well as a passionate plant collector.He met the naturalist Charles Plumier in the Antilles, and Plumier later named the begonia after Bégon.
ミッチェル・ベゴンはフランスの(革命前の)旧体制の役人であった。彼は自治港の海軍総督でありロシェル行政区の総督であった。同時に熱心な植物蒐集者であった。彼は西インド諸島のアンティル列島でフランスの植物学者・博物学者のチャールズにあったが、チャールズは後にベゴンに因んでベゴニア属を命名した。