里山コスモスブログ

ユズリハ ぶどう房状の果実



上:葉芽の展開    下:雄株 花芽の展開






上:雄株  下:雌株











ユズリハ (ユズリハ科 ユズリハ属 学名Daphniphyllum macropodum 常緑小高木 雌雄異株 花期5月果期10,11月) 葉身は大きな長楕円形、葉の表は濃緑色で裏面はやや緑白色、縁は全縁、側脈は明確だが網状脈は不明瞭、葉柄は長く赤味を帯びる。葉は枝先に集まり反り返って垂れ下がる。4,5月に前年枝の先端についた卵球形の赤橙色の頂芽(葉や枝になる葉芽)から若々しい幼葉が展開し、それが成葉になる頃には、古葉は新葉に代を譲り落葉する。これが和名の由来になる。前年枝の葉腋についた花芽(赤橙色の小球形)が展開すると、総状花序が出てくる。雄花序は大きく橙色の葯がよく目立つ。雌花序は緑色であまり目立たない。花には雄花、雌花共に花被がない。雌花の緑色の子房の基部に小さな萼状片が見られる。雄花には橙色の葯が10個ほどつき、葯が開いて花粉を出すと暗灰色になる。雌花は緑色の子房の先に紅色の柱頭がつき、2裂し外側に反り返る。果実(核果)は多数ブドウ房状に生って、果軸が湾曲して垂れ下がる。果実は秋に藍黒色に熟し白い粉をふいたようになる。有毒。
ヒメユズリハは、葉がやや小さく、網状脈が明瞭で、果軸が湾曲せず、冬芽(頂芽)の形が卵球形のユズリハと違って葉柄状の芽麟が組み合わさって尖っている。展葉・花期はユズリハより遅く5,6月。
楪城(ゆずりはじょう):中国地方に新見(にいみ)という交通要衝の地がある。新見は中世に荘園“新見荘”として栄えた地で、当時地頭の新見氏が治めていた。新見市内の上市(かみいち)にその新見氏が築城したという山城「楪城」の城址がある。この山城には楪(ゆずりは)が多く自生していたことから「楪城」の名が付けられたと伝えられる。地域のボランティア等による保全活動がなされている。(“新見荘”を検索)
属名Daphniphyllum  daphne(月桂樹の古名ーギリシャ神話の女神orニンフの名からくる)+phyllon(葉)の意。葉形がゲッケイジュに似ることによるとある。
種小名macropodum 長い柄とある。太く長い葉柄あるいは花序(果序)の長軸を指すのだろうか

ヒメユズリハ Daphniphyllum teijsmannii  葉の網状脈と冬芽(頂芽)の形で見分けられる。
種小名teijsmannii オランダの園芸家J. E. Teijsman
J. E. Teijsman was a practical gardener who had little botanical knowledge but was eager to learn.

He studied botany during the next six years, and finally,in 1837, put his new knowledge into practice by arranging plants following the principle of classification introduced by Linnaeus.
タイスマンは殆ど植物学の知識を持っていなかったけれども、学ぶことに熱心な、実務的な園芸家であった。
彼はその後6年間植物学を学び、1837年ついに、リンネによって導入した分類法の原則に従って植物を整理することにより、彼の新知識を実践に活用した。


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