スモモ(李 バラ科 スモモ属(サクラ属) 落葉高木 花期3,4月 中国原産)
奈良時代に中国から伝来したという。和名は酸っぱい桃の意。李、巴旦杏と書き称される。
初春に黄緑色の蕾から黄緑色の萼片5、白い5弁花が平開する。雄蕊多数(約30)、雌蕊1(薄緑色の花柱・柱頭)。
葉はヤナギ or モモの葉に似て長楕円形。日本では山梨県他でスモモの改良種(日本プラム)が栽培され、6月頃から生食用プラム(plum) として出荷されている。米国カリフォルニア等でスモモの改良種(アメリカプルーン)が栽培され乾果(dry prunes)が輸入される。
果実は核果、果肉の中に粘質の中果皮を被った扁平な核があり、核の縦溝に沿って割ると扁平な種子が入っている。生家の裏の畑の縁に老大木が聳えていた。初夏になると高い梢に実が赤く熟した。竹棹が届かず棒切れを投げ上げ落果させた。果汁が多く甘酸っぱくて美味かった。父はサザンキョウと呼んでいたが、巴旦杏が訛ったのだろう。
学名Prunus salicina
属名Prunus plumに対するラテン古名
種小名salicina ラテン語のヤナギsalixから (柳の葉に喩えたか)
中学の漢文に「李下に冠を正さず」があった。
「君子防未然 不處嫌疑間 瓜田不納履 李下不正冠」
「君子防未然 不處嫌疑間 瓜田不納履 李下不正冠」
君子は未然に防ぎ 嫌疑の間に不處 瓜田に履を不納 李下に冠を不正
中学の漢文に「李下に冠を正さず」があり、李とはスモモと教わったが李が高級な果物とは思えず理解出来なかった。桃なら理解できる。









TOP (目次) 画像・文 塩城 忠