里山コスモスブログ

ムクノキ(椋の木)



果実は新梢先端部の葉腋から出た柄につく。果実の基部に花被片5が、頂部に花柱2が残る









上:ムクノキの幹と冬芽    下:葉の比較

エノキ・ムクノキの側脈は主脈に対し狭角に出る。ケヤキの側脈は基部寄りでは水平・広角に、先よりでは狭角に出る

ムクノキ (椋の木 ニレ科<APGアサ麻科> ムクノキ属 学名Aphananthe aspera 落葉高木 花期4,5月 果期10月頃) 枝は仮軸分枝しジグザグに伸びる。葉は2列互生、葉身は卵状楕円形で先が尾状に尖り、葉の縁ほぼ全体にノコギリ状の鋸歯。側脈および二次側脈は葉縁に達し鋸歯の先端に抜ける。葉の両面ともイネの葉と同様にサンドペーパーのようにざらつく。葉の表裏をマクロ撮影して拡大して見ると、伏毛が密生しているが、ざらつきの原因はイネの葉に見られるようなケイ酸物質によるもののようである。新梢基部の葉腋に雄花序、先端部の葉腋に1,2個の雌花がつく。花被片は5、雄花は雄蕊5、雌花は花柱2が目立つ。果実はエノキのそれよりひとまわり大きく、頂部に花柱が残る。秋に黒紫色に熟し甘くなり食べられる。花も果実も葉に隠れて目立たず発見に苦労する。本種ムクノキ、ケヤキ、それにエノキは葉の比較観察のよい材料である。ムクノキの鋸歯は浅いノコギリ状で、側脈が鋸歯の先端に抜ける。エノキは葉の先側半分ほどに鋸歯があり側脈は葉縁に沿って湾曲し縁まで達しない。ケヤキの鋸歯は大型で深く、鋭く尖った先端が葉先に向かい、側脈は葉縁に達し鋸歯の先端に抜ける。
属名Aphananthe  ギリシャ語 aphanes+snthos 目立たない+花
種小名aspera 粗くざらざらした(葉)


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