枝先の仮頂芽(混合花芽)から枝が伸び葉をつけ、葉腋に花をつけている
上:雌花は新枝の葉腋に単生
雌花の雌蕊 花柱は4個、柱頭が裂している
上:雄花は新枝の各葉腋に数個づつつき、かたまっている 下:雌花の受粉結実
下:カキノキの紅黄葉
カキノキ (柿の木 カキノキ科 カキノキ属 学名Diospyros kaki 落葉高木 雌雄同株 花期5,6月 果期10月頃 別名カキ) 葉は互生、葉身は卵形から楕円形、先端が短く尖り、縁は全縁、表面に光沢、側脈は湾曲する。側脈、網状脈が明瞭、秋口頃には赤、黄や緑が入り混じった美しい模様を見せる。雌雄同株の雌雄異花、前年枝の枝先についた冬芽(混合芽)が展開し、新枝を出し葉をつけ、葉腋に黄緑色の花を下向きにつける。萼4、花弁4。雄花は新枝の各葉腋に数個づつつく。萼が小さく、雄蕊が目立つ。雌花は新枝の葉腋に単生する。萼が大きく、雌蕊の柱頭4個が目立ち、その下部に大きな子房がある。花粉放出を終えた雄花は萼ともども落花し、雌花の花弁は受粉結実した後、褐色に変色するものの落花せずについている。やがて受粉した子房が成長して膨らんでくると、花弁は帽子を脱ぐようにして脱落していく。柱頭は果実の先端に残り、萼は果実が成長し秋の熟後まで残る。
カキノキ(葉が互生)の冬芽を観測すると、枝先に枝痕、仮頂芽、葉痕が見られる。枝の先端よりの葉腋に側芽がついていたが、枝の先端部が枯れ落ちて、側芽があたかも枝の最先端についた頂芽のように見え、又、頂芽のように振舞う。これを仮頂芽という。適切かどうか分からないがこのように理解している。なお、この仮頂芽は混合花芽で、翌年春に新枝を伸ばし葉を付け、葉腋に花をつける。すると、側芽が展開すると新枝を伸ばし葉をつけるのだろう。(花の観察により推定するが観察不足)
属名Diospyros のDios は「神」、pyrosは「贈り物」の意。神の贈り物を意味するようだ。