潮ひかる/雑感

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NPO法人アートインAshibina『紙のおとぎばなし』をみてきた

2011-08-09 21:34:01 | 観劇レビュー
実際に観に行ってきたのは7月28日
場所は高円寺駅近くにある”座・高円寺”


ショウコさんの影絵芝居の収録でご一緒になった黒田さんが出演するということで観に行ってきた。


劇場はとても素晴らしい所で素晴らしくキレイだった。
アクトでも、こういう所でできればいいのにと思うほどの良劇場。






始まってすぐに、”折る”、”破る”、”丸める”しか声にしない人たち三人が登場



 
なんだなんだ?と思って観ていたのですが、


「そうか~ペンを使わず、紙で子供が遊ぶとなるとこの三つが出来るわけだな」

と納得。
子供向けだということを忘れていた。

役者のやり取りが、いちいちおもしろく、クスクス笑えました。



途中から、本編というのか、一寸法師のファンタジー要素満載の話が始まった。


思ったのが、紙でいろんな事が出来るんだなあということ。



人形を作るのはすぐだし、蛍光の紙を利用しているので、照明を消せば暗闇でもくっきりと人形が見える。
何でも紙で作っていて、その場で作成してしまう事もしばしば。


でかい人形で、どうやって作ってんだ!?と思うような物も出てきて


紙だけでこれほどの事が出来るということにすごく感心してしまった。




何よりも興味を引かれたのは、役者の台詞の分かりやすさ。
子供を対象にしたお芝居では、台詞の分かりやすさもとても大事な要素の一つ。
黒田さんはそれこそいろんな役を、発声方法を変えるわけでもないのに色々と使い分けて、
はっきりと、気持ちの伝わる、人の心をやわらかくする声で言葉を発してらした。


影絵芝居の収録のときでも思った。


人が聞いていて聴き心地の良い声と言うのは、音の高さに幅があって、かつ、音にぶれが無くはっきりしている。
一つ一つの単語に、語意だけでなく、役の人物の感情をめいいっぱいにのせて、かつ力みが無い。
感情を、心で思っているだけではなく、お客さんに聞こえる音に正確にのせることによって成立させている。

あと、一音一音の正確な発音。一つの言葉だからといって、複数の文字をダーーーットは読まない。
母音を意識して、かつ、子音を弾けるようにくっきりと発音していらした。



キレイな言葉を発する人には、聞いている人の気持ちを考える事の出来る、広い心があるんだと学びました。





一寸法師の話自体もとても面白く、
とても有意義な一日になったと思います。


クロさん!!とても楽しかったです!呼んで頂いてありがとうございました☆


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