お好み夜話-Ver2

花吹雪を浴びて

先月の終わりから水曜日は休肝日だ。

その他の日も自宅では飲まない、というかお酒がないのだ、全部飲んじゃって・・・。

だからしょうがないから早めに寝て、翌朝走ることにしている。


「かすみがうらマラソン」まであと4日になった水曜日、朝起きたら膝っこぞうの裏側が痛い。

2日続けて坂道・階段ジョグをしたからなのか? 単に練習不足というだけなのか?

一瞬どうしようかと躊躇したが、ええい‼ちょこっとでも走らなけりゃせっかくの休みがもったいないと、入念にストレッチをして土手を6㎞ほど走り、シャワーを浴びてから膝の裏側の腱のあたりに湿布した。

そうして一日過ごしたが痛みが治らないので、夜もう一度湿布し直して寝たが、肋骨がマシになったら今度は足かい😞まったくちっとも湿布と縁が切れない。


開けて木曜日、寝起きから足が軽い、ちっとは膝の裏がマシになったようだ。

本日は車の定期メンテナンス、ディーラーに預けて1時間ちょいかかるというので、お日柄もよろしく待っている間少し走ることにした。

あの警察庁長官が狙撃された高層マンションが建ち並ぶ隅田川沿いをゆっくり進むと、名残桜が風に揺れて花びらが舞う。

足はなんでもないが今日はお散歩気分だ。

陽当たりのいいベンチで一休みすると、頭に肩に桜の花びらがハラハラと落ちる。

オヤジの脳内では「遠山の金さん」よりも「浅野内匠頭」の切腹の場面が浮かび「風さそう花よりもなお我はまた・・・」なんて辞世の句が思い出される。

それにしてもこの場所で警察庁長官が撃たれて、犯人も挙げられない日本警察ってどうよ⁉

あの事件もう時効だよなぁ、ちょうどこの季節だったっけ、などと考えながら足下を見たら、鳩が二羽ウロチョロしていた。

逃げもせず落ちた桜の花びらをついばみながらオヤジの足先を行ったり来たり、きっとエサでももらえると思っているのだろう。

しばらくそれを眺めていたら、今度は「いのち短し恋せよ乙女・・・」なんて歌が思い浮かび、嗚呼もうしばらくしたらブランコに揺られる「志村喬」の気持ちがひしひしとわかるのだろうかと切なくなる。


時間はたっぷりあるので、ゆっくり花のありそうな道を行く。

裏道を進んで荒川区役所の前の公園に出ると、見事なしだれ桜があった。

公園の碑によると、荒川区と埼玉県の荒川村が姉妹提携をしている関係で、埼玉県指定天然記念物の紅しだれ桜をここに植樹したんだそうな。

桜まつりも終わりいまが穴場だ、ちょっと花見酒が欲しくなる😏

しかし、今夜からはお掃除ビールも飲まないのだ。

この時期に酒をセーブするっちゅうのは、やはり辛いやね。


ざっと5㎞弱ゆる~く走り終えてディーラーから車を受け取り、車庫に入れて車を降りたら、シートにハラリと桜の花びらが落ちた。

服か体にくっついていたんだろう、つまみ上げてフッと車外に吹き飛ばした。

花の時期ももう終わりだね。

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