ある子は草むらを全速で、顔いっぱいに笑いながら走っている。
なんの痛みも迷いもなく両手を広げ、軽やかに馳け廻る子どもたちを見ながら、まだ左膝が痛いジジイはヨタヨタと走りはじめた。
いつの時代も子どもたちは、広い原っぱを走り回わるだけで楽しいのだ。
このオヤジも昭和の良い子だった頃、あんな風に走り回わったろう。
そしてしょうもない遊びばかりしていたものだ・・・・・・・・・。
北千住の東口すぐに専売公社の団地があった頃、昭和の良い子はまだ団地というものが珍しくて、友だちと探検だと称していろんな棟を見て回った。
やがてそれに飽きると、団地の階段から飛びおりる遊びをはじめた。
五段、六段と一段づつ高さを上げていき、ビビったら負け。
飛びおりたとしても尻餅をつき、あるいはくるぶしをひねったり、傷だらけになるかよくて捻挫、悪けりゃ骨折したりしてとうとう親と先生にこっぴどく叱られ団地出禁というハメに。
またある時はかくれんぼをして、ある子がまだその頃町のどこにでもあった石のゴミ箱の中に隠れてそのまま眠ってしまい、日が暮れても出てこないので大騒ぎになりスワッ誘拐かとお巡りさんまで来る始末。
しかしそれからしばらくして「腹へったぁ」と寝ぼけまなこで帰ってきたものだから、一同ズッコケるやら昭和の良い子はとばっちりでまた怒られるやら😒
どんなに怒られても大人しくしていないのが昭和の良い子、こんどは外車を持っているお金持ちの子の家へいき、「外車の排気ガスは国産車とニオイが違うんだぜ」とかなんとかいう口車にのせられて、勝手にエンジンをかけてその排気ガスを嗅ぐというおバカなことをして、またまたこっぴどく怒られた。
「忍者部隊月光」ごっこだと他人様の家の塀によじ上り、手裏剣だと石を投げたらガラスを割り、石じゃダメだと親が国鉄勤務の子の家で輪切りの線路に釘をのせてハンマーで叩き、先端を尖らせて立派に殺傷力のある手裏剣を作り、今度は他人様の家の板塀に投げて刺して遊び、これまた親にバレてメチャクチャ怒られた。
こんなおバカな昭和の良い子話しはまだまだあるが、よくまあグレもせず、養護学校に1学期入れられただけで鑑別所にも入れられず、親にも見放されず、おバカをし続けてもれなく酔っ払いのジジイになった。
うーーん❓ちょっとまてよ🙄
あのとき外車だと思って嗅いだ排気ガス、あれ、なんとなく甘い匂いだったような❓
しかし今考えるとあの車、デボネアかも。
ちゅーことは、れっきとした国産、三菱やんかー!(◎_◎;)
おバカは続くよ、どこまでも・・・。
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守山良子
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