およそ3年前ぐらいだろうか、「タイガー&ドラゴン」を飲んだのは。
最初はこのあざといネーミングにネタとして食いつき、どうせドラマとか曲に便乗したもんだろう程度でオーダーした。
だが、一口飲んでその認識が誤りだったことを知る。
旨い、美味い、ウマいのだ。
昔ながらの芋臭くガツンとくるものではないが、芋親爺も納得させる味わいだ。
それなりにいいお値段だったが、ぜひこれを仕入れたいと思ったものだ。
だがそんな呑ん兵衛な気分をよそに、焼酎ブームはみるみる萎み、いつしかモグランポのラインナップも減っていったのだ。
ひと頃45種類は常備していたのに、今ではその半分、しかも最近は売れ筋の一定銘柄しかオーダーがこないという寂しさ。
ほんとうに残念なことに、芋焼酎と麦焼酎の区別もつかないような方に、
「どういう飲み方をされますか ? 」
と問いかければ、 ?????? なのである。
ロック、水割り、お湯割り、ストレートって、自分好みの飲み方も把握していない方ばかり。
だから、基本のラインナップはそのままに、時々メニューに載せない銘柄をさりげなく棚に置いている。
ある程度の年齢で、カウンター慣れしている方は、それを目ざとく見つけ、
「ください」
ってことになるのだが、まず最近の若い方は何のリアクションもない。
そこへいくと、なんだかんだ言ってもヤカラ共や常連さんはありがたい。
ボトル棚の変化に気づいてくれるから。
そういう方々には喜んでとっておきのお酒を差し上げたいが、今回はちょっと合言葉を決めよう。
「タイガー&ドラゴン」のボトルの裏ラベルに、素敵な文言が書いてあったからだ。
「虎の如く、うまい酒を かぎわけ
龍神の如く、がぶ飲みする。
この者を馬鹿者と、呼ぶ。」
目ざとくこの酒を見つけて、欲しいと言う者があればこう聞こう。
「あなたは、馬鹿者ですか ? 」
と。
もし、
「えっ、なに言ってんですか」
とか、
「いきなり失礼だな」
とか、
「すっげぇ、お利口さんだよ」
なんて言おうものなら、
「申し訳ありませんが、出直して下さい」
と応えよう。
もし、
「わたしは馬鹿者です」
と応えてくれたら、この大馬鹿者の吞ん兵衛が謹んでグラスを満たして差し上げよう。
願わくば馬鹿者の呑ん兵衛よ、このブログを読んでくれんことを
コメント一覧
mogmas
投げ子
最新の画像もっと見る
最近の「一酔千日」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事