工業高校の民

撮影地巡りやレポート等を投稿していこうと思います。
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アーク溶接特別教育レポート

2022-03-27 11:44:34 | 日記
どうもこんにちは。お久しぶりです。今回私は工業高校で電気を専門的に習っているため、電気溶接の知識もあったほうが良いかなとふと感じたため、コベルコさんでアーク溶接特別教育という講習を受けに行ってきました。

Chapter1 この資格でできること
まず特別教育とはどのようなものなのか、それを解説しましょう。特別教育というのは、特定の危険性を伴う業務を行う場合に必要となる専門的な教育のことを指しており、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、この教育を受けないといけないと、つまり、このような危ない作業を会社で行うときは、特別教育を受講してくださいねということです。なので、溶接屋で働くときに必要になる資格なのです。DIYなどで個人的にアーク溶接を行う際にはこの資格は必要ないです。が、感電の危険性が高い作業のため講習を受けておくほうが無難じゃないかなという気もしますけどね。それと大事なのは、

アーク溶接特別教育だけじゃ会社でアーク溶接の仕事に従事できなくなった

ということです。何が必要なのかというとアーク溶接では人体に有害な物質を扱うため、

粉じん特別教育を受講することが必要です。また、作業する現場で一人は特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者という資格を取得している必要があります。

分かり辛くなりましたが、要約すると、最低限はアーク溶接、粉じん特別教育を取得していると、入社したてとか、溶接屋を起業をしない限り大丈夫でしょうということですね。何れ上司の方とかから特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者を取得してくれと言われるときが来ると思います。

Chapter2 講習の内容
特別教育は技能講習と違い、修了試験はありません。なので気軽に授業を聞いていられますが60分一コマの授業が7限まであり、それが三日間続くというのに覚悟をしておくと良いでしょう。私の通った講習所では、午前3時間、午後4時間でした。

一日目は

このテキストを1ページ目からひたすら進めていく座学でした。だんだん椅子に座っていると痛くなり苦痛でしたね。でも、講師の方は昔建設業で働いていたらしく、様々な経験をしていたため、授業で色々と話してくれました。とても興味深かったし、話に溶け込まれて理解しやすかったです。

また感電の恐ろしさというのも痛感しましたね。

人間は一見少ないと思われる電流値でも命の危険があります。しかも手などが濡れていると、途轍もなく電気抵抗値が下がってしまうというのがこの写真からわかりますね。私も見た瞬間驚きました。しっかりと手を拭く、汗の処理、これを怠けずに行うというのが大事なんですね。電撃防止装置が溶接機に付く前は、年に何人もの方が感電で亡くなっていたそうです。怖いですね。最悪命に関わる作業というのを肝に銘じておくこと、ですね。授業はしっかり聞いておきましょう。

二日目は半分座学、その後実技でした。
座学では溶接の種類、法令等を学び、実技では溶接機のセッティング、少し溶接をしました。また実技を行うため、作業着を着て望む必要があります。それ以外はだいたい講習所で貸してくれると思いますが、事前に確認をしておいたほうが良いでしょう。
溶接用ケーブルってとても長いんですよ。これを普通の地面で擦りながら伸ばす(ヨレを直したりする)のですが、この方法って少し危険じゃないかなって思いましたね。100A以上もの電流を流すケーブルを地面に擦りながら伸ばすとやはり被覆が傷つきますよね。その際はビニルテープで絶縁をするらしいのですが、点検の際に傷ついて心線が露出しているのに気付かないで電流を流すとどうなるか、露出してしまった心線が金属などの導電率の高い物質に接触していると自分、またそれ以外の誰かが感電する危険性がありますよね。ん〜と考えさせられました。かといって、25mとかあるケーブルを擦らないようにヨレを直したり伸ばしたりしてセッティングするというのはやはり無理に近いのかもしれません。自分で言っておいてなんですが、点検を怠けずにしっかり行うしかないのかもしれません。という話でした。

溶接では、







このような防護服、防塵マスク、ハンドシールド、ヘルメットを付けて行いました。防護服は簡単に装着できました。防塵マスクは最初は息苦しいかもしれないらしいですが、自分はあまりそのように感じませんでしたね。

溶接は人生初でした。感電の危険とかを習ったため、正直とても怖かったです。溶接の際に飛び散るスパッタやスラグには火傷の危険もありますし、今回扱った溶接棒は100℃で乾燥してあるため、何らかで肌に触れたら間違いなく火傷で痛い目見ますよね。溶接用革手袋からでもその熱を感じました。またアーク光には紫外線など有害な物質が含まれているため、肉眼で見つめ続けると目を焼いてしまい、涙が止まらなく、時間が経った後、途轍もない痛みが襲ってくるらしいので、気を付けて望みました。が、ハンドシールド、アーク光が出ないとなにも見えません。本当に。皆既日食を見るときのゴーグルみたいな感じです。溶接棒を母材にちょんと少しくっつけてアークを発生させるのですが、くっつけすぎると母材に磁石のようにくっついて離れなくなるんですね。溶接棒を回しながら後ろに引っ張れば大体外れるのですが、苦戦しました。チョークみたいなもので、印をつけたのですが、勿論ハンドシールドではなにも見えません。とても苦戦しました。何とか最後まで溶接できたのですが

とても汚い...トホホ

三日目は一日中溶接でしたね。二人しかスペース上溶接の実習を一度に行うことが出来ないため、それ以外の人はずっと溶接に関係する古〜いビデオを見ていました。当然真剣なビデオのため何も面白くありません。とても時間を長く感じる一日でした。溶接自体は楽しかったですけどね。


少し上達していった気もしますし。

最後に修了証を貰って帰宅しました。

Chapter3 今後について
とても長いようで短い貴重な時間でした。この経験、また学んだことを忘れないよう今後過ごしていきたいと思います。特別教育はあと粉じん、高所作業車を受けたいですねぇ。どうも最後まで読んでいただきありがとうございました。またいつかお会いしましょう。