ウクレレとSwing(スヰング)音盤

Legendary Ukulele (1998) / Herb Ohta 


1998年になって初めてCDとしてリリースされたが、音源は1962年日本での録音。オータサン一人での演奏による完全ソロ・ウクレレ。リリース元レーベルはサンブレインで、パイオニアLDCを通じて販売された。

朝鮮戦争の時代に米軍の通訳担当として日本に駐在した11年の兵役を終え、ハワイへ帰国するオータサンのために日本のミュージシャンが開いた送別会パーティの場で、一人ノリまくって演奏しているプライベートな録音。ルアナ・ハワイアンズの山口軍一氏が個人的に長年保存していた幻のテープから、90年代後半になって初めて発表された音源がもとになっている。このため演奏中に足踏みをしたり、咳ばらいをしたり、話し声などもそのまま残っているが、ものすごいテクニックの箇所になると、周りで聞き入るミュージシャン仲間達から思わず驚嘆の声が漏れるなど、非常に臨場感がある。録音の状態も極めて良い。

クラシック、ラテン、ジャズなど初期オータサンの幅広いレパ-トリーに加え、ジャカソロから楽器本体を叩いたりフレットを擦って出す音とコードによるストラミングを器用に弾き分けるパーカッション奏法など、多彩なテクニックを惜しげもなく披露している。この音源が発表された当時に国内のウクレレ愛好家の間で広がった、このような貴重な音源が現存していた事に対する驚きや、録音状態や臨場感なども含めた内容の素晴らしさ、何より若き日のオータサンが繰り出す驚異的な演奏テクニックから受けた衝撃は計り知れないものがあった。

1 Stardust    
2 Nani Waimea
3 Invitation
4 Malaguena
5 Sakura
6 Sabre Dance
7 But Beautiful
8 La Cumparsita
9 Jesusita En Chihuahua
10 Tropical
11 Music Maestro Please - Out Of Nowhere
12 Little Rock Get Away - Josephine
13 Intermezzo
14 Meditation
15 Clair De Lune
16 I'm In The Mood For Love
17 Lover
18 Just One Of Those Things
19 Slaughter On 10th Avenue
20 Tico Tico



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