春・・・少しですが、ありました。
鴬宿梅ではありませんがこの木の周りではウグイスの鳴き声も本調子になってきました。
フキノトウにツクシンボ、土の筆とは言い得て妙ですな。
菜の花や・・・・
オオイヌノフグリとホトケノザ。
ふぐりとはまた . . . 本文を読む
「よろしゅうおあがり」
新入社員のころ社員食堂で「ごちそうさまでした」と食器を返すと厨房のおばさんがそう言ってくれた。「よろしゅうおあがり」・・・それまではあまり聞いたことがなかった。京都を中心に近畿地方で古くからある言い方のようだ。そのおばさんは京都の出身だったのだろうか。今は京都でもほとんど使わないのだろう。
「ごちそうさま」に対する答えとして「お粗末さま(でした)」のほう . . . 本文を読む
「そろそろ薬のお世話にならないといけませんね」ついに主治医から引導を渡された。
「血圧降下剤の処方箋を出します」とのなかば強制的ともいえるお言葉である。
もうこれ以上は拒み続けられない状況に追い込まれてしまった。ここ数年加齢とともに血圧値が上昇傾向にはあるが、もとより薬とは仲良くしたくない性質(タチ)なのでなるべく食事や生活習慣を変えることで血圧を下げてみたい、薬の世話にはなり . . . 本文を読む
丹後半島夕日ヶ浦海岸に沈む夕陽
つい先日何年かぶりに海の夕陽を見た。海のない郷に暮らす者にとってはとりわけ特別なことである。山に囲まれた地に住んでいるとお陽様は山から出て山へと沈むので比較的近い距離感をもっているが、海に沈んでいく夕陽はとてつもなく遠い存在に思える。
お陽 . . . 本文を読む
毎朝仏壇にお参りすることから一日が始まる。今朝仏壇の前に座るとみかんが目に入った。家人がお供えしたのだろう。この時季にみかん、今は珍しいことでもなんでもないが、ひと昔、ふた昔前ならまずないことだろう。真夏にみかんで連想したのが「千両みかん」という噺。
・・・若旦那の病気の原因を聞きだしたところ、みかんを食べたいと思いつめたからとのこと。
あきれた番頭が「みかんならなんぼでも差し . . . 本文を読む
それは想定外のことであった。だからどう対処してよいか解からず一瞬思考が停止してしまった。いつも利用する私鉄の乗換駅でホームに入ってきた電車に乗りこんだ時のことだ。時刻は午前10時過ぎ、その車両は混んではいなかったが座席にはほとんど空きがない状況であった。
乗降口に近いところの座席の前に自分の立つ位置を決め発車を待っていた時だった。
「どうぞ掛けてください」と声をかけながら前に座 . . . 本文を読む
あれから5カ月が過ぎようとしている。ゴールデンウィークの余韻がまだ残っている頃だった。
突然の出来事に戸惑うばかりで自分を見失いそうになりながらも目の前に起こった現実を受け入れざるを得なかった。一通りの儀式を終え自分を取り戻したときからあの数々の思い出がつらい悲しいものに変化していく。時は流れて何事もなかったかのように振る舞ってはいるが、今でもつらい日々にかわりはない。
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