糸山志泉〜展示のご案内など

作品展示のご案内用ブログです。
過去記事では武蔵美通信についても書いてます。

真十鏡〜特別仕様 制作例(Yumikoさま)

2021-07-28 06:49:00 | 真十鏡

先日【真十鏡〜特別仕様】の制作例をブログなどでご紹介するために物々交換での制作を募集したところ、お二方手を挙げていただきました。その節は本当にありがとうございました!

まずはYumikoさんとの物々交換からこの場を借りてご報告させていただきます。

 

Yumikoさんは福岡市内で美容室を営みながら仏像などの木彫りや描画、最近は能面の制作を、と多才なお方です。

知り合いの作家さん、後藤俊介さんの妹さんということでFacebook上でのお友達です。

いつかお会いしましょう!」と言いながら数年経ちましたが、今回の物々交換で初めてお会いすることができました。

とても気さくな方でお話も楽しくてあっという間に時間が経っておりました。

 

Yumikoさんからお譲りいただいたのはこちら。

阿弥陀如来さま、蓮根さん、そして子どものお供にとお地蔵さまを^^

 



 


阿弥陀如来さまを手に取ってみるとなんとも幸せな気持ちになりました。
『安らぎ』とはこういうものかと感じました。
お地蔵さまは子どももすぐ喜んで、今は母の写真の前に飾っております。
蓮根さんもツヤツヤで美しく、お家に飾って楽しんでおります。
Yumikoさん、ありがとうございました。
 
 
さて、Yumikoさんにお作りした真十鏡ですが、こちらになります。
 


 
制作にあたって、壁に飾れるイメージで、できれば和紙で、とのお話でした。
タペストリーのようにさっと飾れるものをイメージしたのですが、丸いカタチがしっくりくるようで、基底材としての色紙を円形に切り取って、予め染めておいたラオスの手漉き竹紙を貼り込みました。
糊を多めに使用することとなったため、アクリル絵具を選びました。
描画に入るとあっという間に仕上がります。
白い雲のようなふわふわとした地上と森のような茂みが現れましたが、森は夜の藍の向こう側へ、そして芽が生えました。森は将来の姿であり、森になったらまた芽の状態へと循環していく、『繰り返す』という意味を受け取りました。
その上空には優しい光や風の曲線と浮かぶ花々が現れました。
とても静かで穏やかで、深い色に包まれながらも光に満ちた世界でした。
 
作品からみえた言葉は『森にそだつ 花は旅へ』です。
 
 
この丸いカタチでは壁に飾るには軸装のような仕掛けが必要だなあと悩みましたが、そこはYumikoさんにバトンタッチして飾っていただくのが作品にとって一番嬉しいことだとの考えに至りました。ということで、こちらはラオス紙の染紙にお包みして、6月末に採取して作った栞と一緒にお渡ししました。
 
 
物々交換した日は仕上がった翌朝でした。
その日の朝連絡することとなりましたが、なんともすんなりお会いできて、巡り合わせを感じました。
作品もお気持ちにぴったりだったとお話いただき、何より嬉しいお言葉でした。
 
Yumikoさんがブログにアップいただいた記事に飾っていただいた写真もありますので、ご覧いただければ幸いです。
 
 
 
【真十鏡〜特別仕様】の詳細はこちらへ→「真十鏡〜特別仕様 糸山画室」