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スペイン語の子音:摩擦音で清音と濁音が対をなしていないものが多い点

今日5月18日は「言葉の日」ということで、私が興味を持っている言葉にまつわることを書きたい。
スペイン語の子音の特徴について取り上げる。

破裂音は[p] - [b]、[k] - [g]、[t] - [d]というふうに、すべて無声音(清音)と有声音(濁音)が存在する。

一方、摩擦音は、スペイン語の音にあるのは無声音(清音)と有声音(濁音)のどちらか片方のみで両方はないというものが多い。
下記は無声音-有声音が対応している。
[x] - [ɣ]
[θ] - [ð]
それ以外は・・・
無声音[f]はあるがそれに対する有声音[v]はない。VはBと同じ発音(語頭と[m]の後で[b]、それ以外は[β])をする。
無声音[s]はあるがそれに対する有声音[z]はない。
有声音[β]はあるがそれに対する無声音[ɸ](日本語の「ふ」の子音)はない。
Yは半母音[j]より狭い摩擦音の[ʝ]で発音するのが一般的だが、[ʝ]に対する無声音[ç](日本語の「ひ」の子音)はない。また、近年Yを[ʒ]で発音する人も多い。[ʒ]に対する無声音[ʃ]は本来のスペイン語にない音だが、外来語では用いられることがある。
スペインにおける[θ](つづり字"z"およびe, iの前の"c")は中南米では[s]と発音するので、中南米では有声音[ð]に対する無声音[θ]はないと言える。

BとV、D、Gは語頭と口腔内をふさぐ音(B、Vの場合は[m]、Dの場合は[n][l]、Gの場合は[ŋ])の後ではそれぞれ破裂音[b]、[d]、[g]、それ以外の語中と語末ではそれぞれ摩擦音の[β]、[ð]、[ɣ]で発音するという特徴もある。Yでもこれに似たような現象があって、語頭と[n]の後の場合破擦音の[dʒ]になることが多い。[n]の後ではYを通常[ʝ]で発音する人もここばかりはしばしば[dʒ]で発音する。ただし、Yの場合B(V)、D、Gほど顕著ではなく、語頭でも[ʒ]で発音されることも多い。

つづり字ではおおむね下記のように無声音(清音) - 有声音(濁音)が対応している。
p - b, v
t - d
c, qu, k - g
これに加え、
ch[tʃ] - y
つまりYが無声音CHに対する有声音となりつつあるとも言えそうだ。

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