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2017年民主主義指数と最近の政治動向

5月26日の『池上彰のニュースそうだったのか!!』で、2017年の民主主義指数を取り上げ、近年は世界的に民主主義が衰え気味だと言っていました。その要因の一つにテロの脅威があるでしょう。治安の悪化など政治的・社会的に不安定な要素があると、自由よりも(例えばテロなどの抑止力となる)強い権力を求める方向に向かい、民主主義は低下傾向になりやすい。

完全な民主主義
18位:ウルグアイ
19位:スペイン

欠陥のある民主主義
20位:韓国
21位:イタリア、アメリカ
23位:日本
29位:フランス
32位:ベルギー

独裁政治体制
117位:ベネズエラ
135位:ロシア

韓国、アメリカ、日本、ベルギーは2010年前後は「完全な民主主義」だったが「欠陥のある民主主義」に下がった。日本は政治家の女性の比率の低さや森友学園、加計学園(モリ・カケ)問題などの政治的不祥事が影響している。アメリカはトランプ大統領の政策により中近東出身者が足止めされる騒ぎがあったことが大きく影響している。テロが相次いだフランス、ベルギーもダウン。スペインはカタルーニャ独立を問う住民投票で警察が力ずくで投票を阻止しようとするという強権的姿勢をとったことが影響し、大幅ダウン。スペインはギリギリ「完全な民主主義」に入ったが、暴力的に住民投票を阻止しようとした点は完全な民主主義に値するとはとても思えず、納得いかない。プーチン政権が長期化しているロシアは2011年までは「混合政治体制」だったが、2012年以降は「独裁政治体制」になっている。ベネズエラは「混合政治体制」だったが、長期の社会主義路線が影響してか、今回「独裁政治体制」になった。

イタリアでは「五つ星運動」と右派政党「連合」の連立政権によるポピュリズム(大衆迎合)色が強い新内閣が発足した。イタリアはヨーロッパ入りするアフリカや中東からの難民の玄関口となっていて、大量に押し寄せてくる移民が悩みの種となり、反移民世論の表れでしょう。イタリアで6月2日は1946年に共和制移行を決定した共和国記念日で、今回の新内閣発足は偶然にも共和国記念日と近い日取りとなった。

スペインでは国民党のラホイ首相の不信任案が可決し、新首相にスペイン社会労働党のサンチェス氏が就任。カタルーニャ州は停止されていた自治権が回復し、新首相にトラ氏が就任。スペイン政府が首相不信任となったことで、近いうちに総選挙となる可能性もある。カタルーニャ独立問題で中央政府は憲法裁判所に訴え、独立や独立の是非を問う住民投票が違憲との判決が出たわけだが、スペインの現行憲法では州の分離独立を認めない条文があるらしく、それが独立の大きなネックとなっているようだ。総選挙になってカタルーニャ独立支持派が政権を獲得すれば、独立を可能にするため憲法改正へ動くこともありうるでしょう。また、2014年には王制廃止(共和制移行)を問う国民投票を要求する大規模なデモがあり、王制反対派がかなりいるようで、共和制移行の動きがあるかどうかも注目したい。

参考サイト:ウィキペディア「民主主義指数」

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