創造は統合である
その昔、東大教授で物理学者の寺田寅彦が科学創造は統合によって進歩すると主張していたそうだ。
孫引きであるが引用しておく。
「統合という事実がなければ多くの科学はおそらく一歩も進むことは困難であろう。一見何の関係もないような事実の間に密接な関係を見出し、個々別々の事実を一つの系にまとめるような仕事には想像の力に待つことははなはだ多い」と書いているそうだ(赤祖父俊一:知的創造の技術、日経プレミアシリーズ41ページ)。
統合とは
2つのものを組み合わせることであるが、その2つの事実が、特に相互に全く関係がないと思われているものであればあるほど、その創造性は高いとされる。
ニュートンは、リンゴが木から落ちるという事実と、太陽の周りを回る惑星の運動という全く関係が無いと思われる、しかもすでに知られていた2つの事実を統合して万有引力の法則を想像したともいえる(同書29ページから引用)。
ジグゾーパズル
一つの事を考えつづけていると、何かのきっかけで「あっ!そうか」と理解することがある。その感覚をジグゾーパズルのピースがピタッとはまるような感覚であると表現する人が多い。
統合の本質は、組み合わせの中からピッタリのピースを選択することなのかもしれないと自分は思うのであるが、それが創造の本質であり、組み合わせを考え続けることを「想像」と寺田寅彦は言っている。
この人は偉い人だったのだろう。連休の間に随筆集を買って読んでみたいが、それを紹介した著者も超一流の科学者であり、きっと随筆で閃くことがいっぱいあったのだろうと思う。
モノの片づけ法での組み合わせ
さて、片づけの続きである。前回紹介したPHPの本に「モノの吹き溜まり」という概念が書いてあった。
リビングルームは家族が集まる場所であり、どうしてもモノの吹き溜まりが出来てしまう。だから家族それぞれの導線に沿って収納場所をいくつか考えればいいという内容だ。
これを統合で見直すと、「散らかし度」を「モノの整頓」と「ヒトの導線」の組み合わせで考えていることになる。
吹き溜まりに対する自分の試み
小冊子のサジェスションに従って、「玄関回りに、キーや財布などを個人別に収納する小物入れ」を作った。これで子供たちも出かけるときに財布をさがす手間がなくなったようだ。
また、リビングの食卓に新聞を一時的に収納する新聞立て(東急ハンズで買った直立式のまな板立て)」を設置した。すると、リビングの食卓が格段に整頓されるようになった。
さらにリビングの食卓の上には「カミの吹き溜まり」が出来てしまう。それぞれが持ち帰る領収書や手紙、ちらしなどの吹き溜まりが出来る。
そこで、直立式のカミの分別収納を考えているところだ。
さらに続く指定席探し
現在、考えているのは本と知識の指定席だ。自分の場合、新しいことを始めるときは、いっぱい本を買い込んだままで整理(評価して捨てる)できず、積み上げている。
これを知識の獲得度で評価して指定席を決める(デジタル化も含めて)ことを考えております。
ゴールデンウィーク
いよいよゴールデンウィークである。嫁さんの病気の関係で特に出かける予定もないが、本を読んだりトレーニングしたりして平凡な休みを過ごしたい。それが一番幸せな時間であるように思っています。