温泉トリコイズム

全国の温泉巡りを不定期につらつらと綴っていきます。ジカ泉、野湯からスパ泉まで源泉があればなんでもレポります。

【北茨城市】平潟港温泉「民宿くろさわ」

2014年07月05日 | 茨城
入湯日:2013.6.16/2013.8.14

○所 在 地  茨城県北茨城市平潟町343
○電    話  0293-46-2971
○日帰り入浴 要相談
○入 浴 料 500円
○満 足 度 ★★★★

 平潟港温泉は福島との県境に位置する温泉地。全部で20軒ほどの旅館、民宿から成る温泉街だが、そのほとんどが小さな民宿だ。
 それにこちらはダイレクトに津波の被害にもあった温泉地で、あるデータによると津波以前の売上と比べると50%以上も減少しており、その率でいうといわき湯本よりもかなりダメージが大きい。いわき湯本はいわゆる復興バブルとして、原発作業員を中心とした業者が宿泊しているが、平潟港ではそういった稼働もない。
 元々温泉地としての認知度もそこまで高くないこともあるが、更に原発の風評被害で活気がなくなったとこちらの民宿の女将も嘆いていた。
 そもそも平潟港温泉は五浦温泉より配湯されており、費用的な負担もあるだろう。(友の湯旅館のみ自家源泉あり)全ての民宿で湯を引いているわけではないが、廃業した民宿もある。
 それでも何とか踏ん張って、現在ではほとんどの旅館・民宿が営業を再開している。

 さて、こちらの民宿は平潟港でも少ない完全かけ流し式の施設だ。
 湯温が高いため、湯を冷ましながら入浴への準備が必要であるとのことで、入浴をする前に予め電話で入浴予約をしておく必要がある。



 小さな浴室で、檜浴槽が何ともアンバランスな感じ。熱々の源泉がチョロチョロとかけ流されている。湯はまだ完全には冷めておらず、激熱!
 しかし、汗ダクダクになりながらも、ゆっくりしてまったのには素晴らしいアブラ臭が香っていたからだ。浴室に入った時のアブラ臭の充満っぷりはもう最高!
 なので、8月にもこちらの民宿に再訪したが、その時はアブラ臭が不調だった…(笑)



○源泉名  五浦元湯2号泉
○源泉温度 63.0℃
○泉質   「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」
○湧出量  450L/分(動力揚湯)
○水素イオン濃度 PH8.0(弱アルカリ性)
○成分総計 12,030mg/1kg 
○温泉利用状況 「加水加温なし かけ流し式」

 
 湯は無色透明、アブラ臭に潮臭、強塩味苦味ありとガッツリ型の食塩泉。保温パイプにより、約4kmの引湯ながらもほぼ熱々の源泉がここまで届くというわけだ。
 平潟港温泉はほとんどがこの元湯2号源泉を使用しているが、湯使いは様々…源泉が熱いので、加水したり、引湯による使用が多いため循環したり…のみ不可の宿も多い。そんな中気軽に電話さえすれば、入浴の準備を整えてくれるこちらの民宿は実にありがたい。

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