今日の新聞で知った事だが
小説「ビルマの竪琴」の水島上等兵の
モデルとなっていた人物が
今月17日に亡くなっていたとの事。
この小説も映画も見た事はあるが
実在の人物がモデルで存命していた事は
自分は今まで全く知らなかった。
群馬県の出身で中村一雄氏(92)と言うから
自分の父親とほぼ同年代である。
親父も終戦前に支那の方へ出兵していた様だが
当時の事は一度も話してもらった事は無い。
親父は15年前に亡くなっている。
生きている内に戦争での事を
一度聞いて見たいと思っていたが
正規の兵士としてではなく
人数不足で緊急に借り出されただけの
短期間の軍隊生活しか送っておらず
しかも負けて帰った身には
嫌な思い出しか無かった様なので
尋ねるきっかけを作れなかった。
それでもこちらがもう少し
父の立場を理解出来ていたら
もしかして何かは聞けたかも知れないと
少し後悔している自分である。
今では戦争を知らない世代が殆どになり
過去の反省を考える機会も減っている。
歴史は常に敗者の論理は消して行く。
しかし戦争は勝者が正義とは限らない。
戦争が国家間の喧嘩と考えれば
本来は両成敗になる筈である。
ただ勝者が敗者を裁く権利を手にする為、
敗者が処罰される事になる訳である。
本当は勝者も償いをする義務はある。
それを追求できる権力者が存在しないので
実行出来ないだけの話である。