あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

再読決定

2009-04-21 | 本(文庫本)
ずっと目を酷使しすぎの生活を続けていたからでしょうか、昨年末あたりからすぐに目が疲れるようになり、そのおかげで好きな読書も思うようにできなくなっています。ここで自分の読書記録を残すつもりでいるになぁ~。
しかしそんなに目のコンディションが良くないとは言え、やはり本は読みたい。こういう状態のときに読むのだかから、読後「あ~、あまり面白くなかったかも…」という思いだけはしたくないです。
だからここは間違いのない宮城谷昌光作品だろうと判断して選びました。作者が「反権力的で、どんな相手にも屈しない。こんなに男らしい男っていない!」と惚れ込んで描いた人物を描いた作品『香乱記』です。

物語は、春秋時代を終わらせて中国を統一した秦の始皇帝の晩年あたりから始まります。始皇帝の行った政治はあまりにも性急だったため、世の中に大きなひずみを作ります。さらに始皇帝の死後は、中国の人口を半減させる「楚漢戦争」が勃発、激しい乱世に戻ってしまいます。
そんな時代に、いかなる権力にも屈しることなく勇敢に立ち向かった、斉王・田氏の末裔「田横」という英雄が、この物語の主人公です。

今回の読書はまったくの失敗でした。選んだ作品が悪かったのではなく、問題は私にあります。どうしてこんな本の読み方をしてしまったのだろうかと、反省するばかりです。
読み始めはまずまず順調でした。宮城谷作品には主人公を助ける魅力的な脇役がたくさん登場しますが、本作品にもいい味出してるキャラが続々と出てくるのでワクワクしてきます。しかしやはり集中力がありませんでした。半分読み終えるころになると、登場人物のみならず話の流れをきちんと理解できていないように思い始めました。そうなってしまった理由として、
①血縁者だけでなく味方にも敵にもやたらと「田」姓が多くて、いつの間にやら混乱しているかも!
②登場人物がとても多くて、敵だか味方だかあやふやなまま読み進めている!
③項羽と劉邦がらみの話が田横の話とはまったく別の物語のように思ってしまっている!

こういう状態のまま、一応最後までさらっと読み終えました。読み方を間違えていることに気づいたときに最初から読みなおせば良いのでしょうが、今の目のコンディションでは「最初からじっくり」は正直キツイです。それならば、とりあえず途中からでも登場人物の配置を修正しつつサラッと読んでおいて、再度最初からトライする方が良いと判断したからでした。
で、現時点での感想。
宮城谷作品の中では珍しく、主人公の最期は「悲劇的」なもののように思えます。しかしそれは本当に「悲劇的」だったのか。それをもう一度しっかり確認しなければいけません。しかもちゃんと読めばもっと面白く感じるはずの作品です。
よって、再読決定です。
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2 コメント

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Unknown (ツブシオ)
2009-04-23 14:38:38
お久しぶりです。
『香乱記』は、ワタシも読んでいます・・・読んでいますということは、2巻目で止まっている状態です。宮城谷作品はワクワク、すらすらと読めるのに、これを読み始めると、どうしても集中力というか、読み続けることができません。で、どうしてだろうか? 物語が冗漫すぎるのかとも思ったこともありますが、とみさんの解説をよんで「ああ~そういうことか」と納得した次第です。ワタシも最初から読み直すことにしようと思いますが、それはまだ先のことになりそうです。
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ツブシオさん (とみ)
2009-04-23 20:28:31
ご無沙汰しました。
いやはやまったく今回は間違った読書になってしまいました。
挙げた原因のほかにも、
「目の調子が悪いんだったら、長編は読まない方が良かったんじゃね?」
というのがあります。
これにめげず、近々リベンジするつもりです!
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