東京流行通訊

東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

おにぎりと中国の竹林

2006-04-26 11:00:25 | 遊:観光スポット・グルメ
 日本の代表的ファストフードで最も素朴なものと言えば、「おにぎり」を挙げなければなるまい。小学生のお弁当には欠かせないし、会社員たちもランチで愛用している。観光地に行けば売店で売っており、新幹線の車内販売のメニューにも入っている。
 昔ながらのおにぎりは三角形で、外に一枚海苔が巻いてあるだけのものだった。だが最近、子供たちの食欲増進のために、あるいは夫への愛情を示すために、母たちも妻たちも頭を絞ってさまざまなアイデアをひねり出している。 数枚の六角形の海苔を貼り付けて作った「サッカーおにぎり」には、男の子たちが大喜びしている。おかかをご飯のなかに入れ、ご飯の白とおかかのコントラストが美しいおにぎりは、サラリーマンに人気がある。炊き込みご飯の五目おにぎりは、白いご飯が苦手な若い女性にも好まれる。また、三角おにぎりに飽きた家庭では、円筒形のものや小さな一口おにぎりなど、いろいろな形にトライしているそうだ。
 さて、コンビニのローソンでは、春の新おにぎりを売り出した。その種類の多さには目移りしてしまいそうだ。中でも、新潟のコシヒカリを使用して作られた「たけのこおにぎり」には、何と大きな竹の子が一切れ入っている。この商品を製造している「おにぎり屋」では、おにぎり戦争の勝者となるために、去年のうちに中国の浙江省まで行って契約を交わし、広大な竹林に埋まっている「冬竹の子」を買い付けたのだそうだ。土の中から掘り出した「冬竹の子」は、春になって土を破って出てくる「春竹の子」に比べてずっと柔らかく甘く、値段は1.5倍も高くなる。この竹の子を鳥の油で軽く炒め、コシヒカリのご飯で包んで、瀬戸内海の海苔でくるんだという逸品である。 中国の竹林からやってきた「たけのこおにぎり」。その正統派の味が、日本の老若男女の味覚を楽しませている。
●おにぎり奉行のおにぎり目録  http://www.tako.ne.jp/~a3-mori/onigiri.htm


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