漁師さん直送のおさかなをどうぞ！

魚って高いですよね～。ついつい安いお肉のほうに手が伸びてしまいます。そんな消費者に安くて新鮮な魚を提供しようと、糸島漁協船越支所（福岡県志摩町）の漁師さん１２人が、直営店「おさかな天国」を福岡市西区飯氏に開きました。玄界灘で取った魚を漁協や卸売市場を通さず、市価より２～３割安く提供できるそうです。

　店はＪＲ周船寺駅から徒歩５分ほどの平屋建てで、約１１５平方メートル。タイやカワハギ、イサキ、イカなどを漁港から直送するほか、自家製の干し魚、周辺農家の野菜なども販売しています。オープンした４日には、約８００人のお客さんが詰めかけたそうです。

　漁師さんたちは昨年１１月、「有限責任事業組合」を設立し、１人６０万円ずつ出し合って、準備を進めてきました。有限責任事業組合は、出資額の範囲内で責任を負えばすむためリスクが少なく、６万円の登録免許税だけで簡単に設立できるそうです。
　出資者が無限責任を負う任意組合や、利益や配当に二重に課税される株式会社などの欠点を解消した制度で、情報技術（ＩＴ）産業などの育成を目的に昨年８月にスタートしました。経済産業省によると、漁師さんの組合は珍しいそうです。

　代表理事の仲西邦敏さん（５６）は、「市場は価格変動が大きいうえ、店に並ぶまでに１日はかかる。漁師の生活安定と、生産者の顔が見える新鮮・安心な魚の提供に取り組みたい」と話しています。問い合わせは同店（０９２・８０６・８６２７）へ。