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雑記帖

いろいろ。。

「オーパ!」

2008年09月23日 | 
古本屋で仕入れた本を山積みにして
ジャンジャン読んでいるものですから、
読書記録が溜まっています。

まとめて6冊、アップしておこう。


「オーパ!」 開高 健  集英社文庫




40歳も半ばになって友人から勧められるまで、
開高健を読んだことのなかった私でさえ、
この本の題名だけは知ってました。
それだけ有名な本だったということよね。
そして、この本が醸す印象とマスコミに露出している部分だけで、
私は、開高健という人に先入観を持っていたのよね。


「オーパ!」は、釣りをめぐる男たちの大騒ぎの記録。
それがこれだけ読む人を惹きつけるのは、
ここに出てくる人々が一生懸命に遊んでるからなのかな。
真剣に遊んでる人の後ろには、真剣な生がある。

同行の写真家による挿入写真の数々も、美しくて、命にあふれてる。


私がもっとも気に入ったのは、長い遊びが終わって、
いよいよ日本に(書斎に、家庭に、日常に、)
帰らねばならない・・そういう状況の文章。

第7章タイムマシンになると、
小説家、開高健の硬質で透明感のある文章が蘇ってくる。
それは、彼の苦しさ、煩悶であるのだけれど・・・

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「使いみちのない風景」

2008年09月23日 | 
    村上春樹:文 稲越功一:写真  中公文庫




エッセイと写真。画文集とでもいうのかな。

「使いみちのない風景」なんて、なんと素敵なことばかと思ったら、
作者もそう思ったみたいで・・・(以下、本文より)

『昔そんな題のアントニオ・カルロス・ジョビンの曲があった。原題は“Useless Landscape”といったと思う。
 歌詞の内容までは知らない。でもそのタイトルの語感は僕を奇妙にひきつけた。
 「使いみちのない風景」、なんて素敵なタイトルだろうと僕は思った。』

とのこと。


写真いっぱい、文章すこし、贅沢なつくりの本ですけど、
作家としてのエッセンスもぎっしりで、面白かったです。
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「TUGUMI」

2008年09月23日 | 
「TUGUMI」 吉本ばなな 中公文庫


吉本ばななは、かつて数冊読んだと思うのだけれど、
その時の私にはビビッと響くものがなくて、
そのまま流れてしまった作家。

過日読んだ河合隼雄さんの本で「TUGUMI」が扱われていて、
ふ~ん、そーゆー読み方もあるのか~、今読めば違うかなぁ~
と思っていたところ、ちょうど古本屋で見かけたので
読んでみることにしました。


読み始めて、これも前に一度読んでいることに気づいた。
いろいろと記憶を手繰り寄せてみると、
長女の出産で里帰りしていた時、
そのころまだ結婚前で実家にいた妹の書棚にあった単行本を
読んだのでした。(ベストセラーになったものね・・)


で、読み返してみて・・・

んん~~~、やっぱ私の感性が鈍いのか、古いのか・・・
河合隼雄さんが読み解いていた(=解説をしてくれた?!)こと、
それ以上のものはわかりませんでした。
琴線は共振しなかったような・・・
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「ものがたり 史記」

2008年09月23日 | 
「ものがたり 史記」  陳 舜臣  朝日文芸文庫 

司馬遷の「史記」・・ 

いずれ原典(もちろん日本語訳でですけど)を
読んでみたいと思うのだけれど、
まずは、こんなダイジェスト版をみつけたので読んでみました。

200ページくらいにまとめてあるので、
「史記」に何が書かれているのか?くらいなら
わかります。
今の私には、ちょうどよい程度でした。。。
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「対談 中国を考える」

2008年09月23日 | 
「対談 中国を考える」
    司馬遼太郎 陳舜臣   文春文庫



この二人、実は、大阪外語大学の同窓生。

司馬遼太郎は蒙古語学科。(ふ~~ん、そんな学科があるのね)
陳舜臣は印度語学科。(インドとは、ちょっと意外)

生まれも大正12~3年と近い。
どちらも母語は関西弁(笑)

中国の歴史と文化に対して造詣の深い二人の対談なので、
私には、なんのことやら・・さっぱり・・という部分も
たしかにあるのだけれど、
分からないことは分からないなりに、分からないことが判るし、
全体を通して感じるものがたくさんあって、
興味深く読みました。

自分のなかの新しい領域が、どんどん耕されていく感じ。

何年かして読み返すと、分かるところが増えてるかな・・・
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「大人の友情」

2008年09月23日 | 
「大人の友情」 河合隼雄  朝日文庫



河合隼雄さんの書籍は、
とりあえず何でも読んでみたいので、
古本屋で未読の本に出会ったら
買ってみることにしています。

これも、そんな一冊。

さっと読んで、付箋がいっぱいついたけど、
書き抜くのはもう1~2回読み直した後にしようと思います。
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『殉死』

2008年09月15日 | 
『殉死』 司馬遼太郎 文春文庫


最近、古本屋をこまめに覗いては、読むものを探している。

物色の基準は、価格と作家名とその時の気分。

多少の汚れは気にしないので、
お値段が100~200円くらいだと、とっても嬉しい。

大手の○○OFFなんかより、町の小さな古本屋さんに、
意外な掘り出し物があったりしてね。



この本も、買物のついでに近所の古本屋でみつけた。

題名からも察しがつくように、
明治天皇の崩御に殉じた、乃木希典についてのはなし。

小説・・ということになっているけれど、
製作ノートのような部分もあり、
のちに連載が始まった『坂の上の雲』の習作ともいえるかな。

皇孫時代の昭和天皇との関わりなど、
興味深い描写がたくさんありました。

歴史って、知らないことがいっぱいある・・・
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『青春の夢と遊び』

2008年09月08日 | 


青春の夢と遊び 内なる青春の構造』 河合隼雄 講談社α文庫


1ページ、1ページに、
ぎっしりと示唆に富む言葉が詰まっている本です。

今、二度目の読み直しをしてます。


河合隼雄さんの著作から、3冊選べといわれたら、
この本と
「影の現象学」と
「中年クライシス」かなぁ・・・

そのくらい、今の自分に響く本だった。


響くというのは、
その時、自分が置かれている状況を映しているってことよね。

この本「青春の夢と遊び」は、
いままさに、自分の子供たちが置かれている状況だし、
(過去の自分でもあるけれど・・・)

「中年クライシス」は、
中年を迎えた自分と夫のはなしであったし、

「影の現象学」は、
自分が陥った人間関係に、ひとつの説明をくれた。


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『縦糸横糸』

2008年09月05日 | 


『縦糸横糸』 河合隼雄 新潮文庫


産経新聞(大阪版)に連載されたコラムの書籍化。
1996年から2003年までの分。


時事的な内容を扱っているので、
 あー、こんな事件もいあったな・・・
 そうか。そんな時代だったな・・・
と、思い返しながら読みました。

どの事柄に対しても、河合隼雄さんは、
白黒はっきりどっちの味方という書き方はしない。
結論はなく、いつもニュートラル。

だけれども、どっちつかずで日和見といわけではない。
自分という核を自覚し、
よほどしっかりと自分の足で立ていないと、
こういう物言いはできないだろうと
あらためて感じ入りました。
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久しぶりに、村上春樹

2008年09月04日 | 
ぷらっと入った古本屋に、未読の村上春樹があったので、
即、購入。

『夢で会いましょう』 村上春樹・糸井重里 講談社文庫



村上春樹・糸井重里の共著。
カタカナのことばをキーワードに、
二人がショートショートを書いている。



『村上朝日堂 はいほー!』 新潮文庫



エッセイ集。
1983年から88年にかけて、雑誌「ハイファッション」に連載したものの改編。

うん、彼のエッセイはやっぱり面白い。
彼の重心というのか、おへそというのか・・・
立つときにくっと力を入れている部分が垣間見えるからかな。


いろいろ、おっ!という文章はあったけど、
一カ所書き抜くとしたら、
フクション と ノン・フィクション に触れた部分。

以下、書き抜き。
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・・・でも正確ではない。取材に基づいて書いているから、事実といえば事実である。でも真実ではない。ライターがこう書きたいこう思いたいという方向に事実を誘導しているのである。僕はそういう文章が好きではない。よく現実の方が小説より面白いし、ノン・フィクションの方がフィクションより力を持つ時代になったというようなことが言われる。でもそれは間違いである。その二つはまったく別の作業なのだ。ノン・フィクションというのは原理的に現実をフィクショナイズすることであり、フィクションというのは虚構を現実化することなのだ。そのどちらがパワフルかと比べるのは、無意味である。
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『梟の城』

2008年08月28日 | 



勢いで、司馬遼太郎を、もう一冊。。。


う~ん、ハードボイルドでした~っ!!!

劇画みたいです。
男はどこまでも渋くカッコよく、
きれいなお姐さんも出てきて、色恋もあるし、
どんどん読めて、おもしろい。


しかし、、、
忍者たちの駆け引きとか、
忍びの技の数々とか、
当時の堺や都のざわめきとか、、、

どーして、あんなに見てきたように書けるのでしょう?



司馬遼太郎の超初期の作品で、これで直木賞を受賞している。


映画化2回。テレビドラマもあり。
観てないけど、中井貴一主演、篠田監督作品の映画は記憶にある。

ただし、私がイメージした葛篭重蔵は、
中井貴一よりもっと、容姿も神経も太くて豪放かな。
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『項羽と劉邦』

2008年08月25日 | 


あまりの面白さに乗せられて、
上・中・下巻を数日で一気に読んでしまった。


司馬遼太郎の筆から紡ぎだされる中国、歴史、人物像が、
小気味よいほどに明解!

情報をまず取り込むだけ取り込んで、
ゆっくり咀嚼して、
その結果滲み出てきたものなんだろうな・・・
透明で分かりやすい。

物語のあいだに語られる政治や文化風俗の説明も
「う~ん、な~るほど~」と頷くことしきり。
ちょっと賢くなったような気分。。(気分だけ)

物語としてみたとき、下巻はすこし失速して
主人公二人に勢いがなくなるのだけれど、
それまでの面白さに背中を押されて、一気に最後まで読みました。



『三国志』も、『項羽と劉邦』も、
中国の地図を眺めながら読み進んだので、
地形や地名、古代の国名にも、ちょっと(ちょっとね)詳しくなった気分♪

ただし、私に、もともとの素養がなさすぎたのよね(汗;)

以下、食卓の会話。

私   「鴻門の会も、背水の陣も出てきたよ~♪」
娘&息子「あ~、有名だもんね。。。」
私   「有名だよね~、でも初めて故事の中身がわかったよ~!」
娘&息子「。。。」←あきらかに呆れてる
私   「そんでもってねー、四面楚歌も出てきたんだよ!」
息子  「そりゃなぁ~、それがなきゃ、項羽が負けないだろ~」←やれやれ・・ってかんじ。

確かに、遥か昔、どこかで習ったはずなのですけど、
忘れてますねー、きれい、さっぱり、すっきりと、忘れてる!



息子へ貸してしまって本が手元にないので、
恒例の書き抜きは、なし。


勢いで、司馬遷の『史記』読んでみたいかも・・・
無謀か・・??
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うっとり

2008年08月21日 | 
司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を早速読み始め、
最初の3ページで、
もうすっかり虜になってしまいました。


あ~、あなた(=司馬遼太郎)という人は、
初めて中国を統一した秦という国家を、
始皇帝と呼ばれる人を、
このような言葉で表現するのですか~!


この数ページの表現に至るまでには、
一体どれだけの時間が、資料の渉猟に費やされたことでしょう。。。
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『三国志』 完読

2008年08月19日 | 
吉川英治の『三国志』 全8巻。

やっと読み終わった~♪ 面白かったです。







人には、生きる場所と死ぬ場所があって、
それを決めるのは「天」なのだと、作者は思っているのかな・・
天命っていうのかな・・・



それから、

「国」 と 「民」

「将」 と 「兵」

「護」 と 「役」

ということを、どうしても考えてしまうのよね。
司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読んだ時もそうだった。


時代小説というのは、戦争の歴史であることが多いでしょう?

戦う性は、男だよね・・・
だから私は時代小説を読むたびに、
自分が女であることを強く感じてしまうのよね。


女の私には、生き抜くロマンはあっても、
戦うロマンは、ないのかもしんないですね(汗;)

でも、面白かったんですよ~!



さてさて、本を読んでて、気になる文章というのは
えてして自分の現状に響くものがある部分なんだけど、
今回は、こんな部分でした。

以下、書きぬき。
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 曹操のまえでは、あのように不遜を極めた張松も、玄徳のまえには、実に、謙虚な人だった。
 人と人との応接は、要するに鏡のようなものである。驕慢は驕慢を映し、謙遜は謙遜を映す。人の無礼に怒るのは、自分の反映へ怒っているようなものといえよう。

・・・潔癖は、むしろ孔明の小さい瑕(きず)だった。・・・つまり凡人を安息させる開放がないのである。・・・魏、呉に比して、蜀朝に人物の少ないといわれたのも、案外、こうした所に、その素因があったかもしれない。
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次は、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』が読みたいな。
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今日の独楽ネズミ

2008年06月02日 | 
あれ~、もう3時~。 一日、早いなぁ。。(ぶつぶつ)


家のなかは、まだ、こ~んな(↓)状態なのにぃぃぃ。。。




日曜日に、またまた実家から、10箱ほど持ってきた。
今回は、ほとんどが衣類。


私や妹が着れそうなもの。
友人にもらっていただけそうなもの。
リサイクルショップに持ち込むもの。

実家であらかた仕分けはしたつもりだったけど、
やっぱりゴミにするしかないかな・・というものも。


シミや汚れを調べて、
洗濯したり、
アイロンかけたり、
ボタンを付け直したり、

時間はあっというまに過ぎて行くのでありました。


こーゆー音のしない家事って、
多言語や音楽が、一日中、た~~んと聞けていいのよね~



さて、休憩終わり。
もうすこしがんばりましょ~♪



ところで、いまさらだけど、
コマというのは「独りで楽しい=独楽」と書くんだねぇ。

独りで楽しいネズミ → 独楽鼠。 

面白いかも~♪ 気に入ってしまった。
コメント (2)
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