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月の庭

日々の散財と興味のすべて。そして何もない日常の記録です

十萬個為什麼?/十万回のなぜ

2008-06-16 21:49:45 | 王菲
ポリドールの"ASIAN WAVE"という企画によってはじめて紹介された、事実上日本デビュー盤。どこかぼんやりと、幼げな印象を受けるジャケット。歌詞カードも全部手書きで、所々字が掠れて「読めねぇーじゃん」なんてことも、結構ジャケットのイメージと符合してたりして。内容はというと、可憐なジャケットとは裏腹に、緩急をつけた選曲、そしてくるくると変わるフェイの奔放な歌声が印象的な1枚。

01.流非飛
これでいきなり仰け反ります。なんですか、これは?! 香港の女の子の間では当時流行ったそうです。楽しそうにご自分の名前を連呼してます(笑)

03.如風
張宇(フィル・チャン)が作曲してます。本当に綺麗な、王道の中華バラード。

04.冷戰
Tori Amosの『Silent All These Years』のカバーですが、これがまたすごくいい。一言一句、言葉を絞り出すような歌い方がとても印象的。愛の終わりが決定的になっても、それをお互いに口に出さないという状況を「冷戦」となぞらえている歌詞が秀逸。作詞は林夕。




06.若你眞愛我
中島みゆきの名曲「悪女」のカバー。かなり大胆なアレンジ。

07.動心
フェイ自身が作詞作曲。ゆったりとした中華民謡的な曲調でありながら、サビの「告訴我告訴我告訴我……」での訴えかけるような声が胸に迫ります。

08.雨天沒有你
Love Unlimited Orchestraの『Walkin' In The Rain With The One I Love』のカバー。コケティッシュな歌声と、イントロや曲間にぽそぽそっと静かに喋るVoice部分の対比が印象的。

09.誘惑我
映画「誘僧」(93)の主題歌だそうな。なんだか男の人が歌ってもおかしくないような雰囲気の曲。サビで輪唱のように聴こえてくるコーラスがかなり耳に残ります。

10.Do Do Da Da
Stingのカバーですね。サビを低音で、ちょっと捨て鉢っぽく歌うのがいかにもフェイっぽいなぁ。

11.Do We Really Care?
『Coming Home』で「KISSES IN THE WIND」を作詞した、プロデューサー・梁榮駿(アルヴィン・リョン)が今回も素敵な英語曲を書いてます。貧困や飢餓や差別に苦しむ世界中の人たちに、わたしたちは本当に関心を持っているのか??という深い内容。

『十萬個為什麼?』(1993.9)
01.流非飛
02.Summer Of Love
03.如風
04.冷戰
05.長大
06.若你眞愛我
07.動心
08.雨天沒有你
09.誘惑我
10.Do Do Da Da
11.Do We Really Care?
12.如風(Autumn Version)
13.容易受傷的女人
14.忘掉你像忘掉我

*12~14はBonusTrack

執迷不悔/悔やまぬ心で

2008-06-16 21:07:05 | 王菲
『Coming Home』のヒットで、香港トップミュージシャンのひとりとなったフェイ。今作もジャケットのコンセプトは自らがデザイン。更に挑発的なイメージを強め、モノクロのジャケット写真はお化粧は強めで、服装もワイルド&セクシー。そして、ロン毛のにーちゃんとHUGッ!!(笑) しっとり系のアルバムの内容とは、ちょっとこのジャケ写とのイメージがズレてる感じがするんだけど。まぁこれは、前作→次作と見比べてみると、その変遷が面白いかも。
このアルバムのアイコンはなんといっても表題曲「執迷不悔」。フェイが作詞(北京語版のみ)し、自らの歌うことへの意思というか、決意みたいなものを歌に投影している点が印象的。フェイのクリエーターとしての評価はここが原点。
収録曲の半分は相変わらず洋楽のカバーですが、C.Y.Kongの「不再兒嬉」や唐奕聰の「情敵」などのオリジナルも確実に存在感を増していて、かなりフェイっぽさが出てきたかなという雰囲気。




『執迷不悔』(1993.2)
01.紅粉菲菲
02.執迷不悔(北京語版)
03.可愛眼晴
04.気候風
05.不再兒嬉
06.我永遠珍惜你我
07.情敵
08.從明日開始
09.夜半酔
10.執迷不悔(広東語版)

Coming Home

2008-06-16 20:41:32 | 王菲
シャーリー名義で3枚のオリジナルを発表した後、半年間の米国留学を経て発売されたこの『Coming Home』は、フェイに言わせると「レコード会社との契約をこなす為」に、急遽帰国して発表された作品。素直にやりたいようにやろうと思ったのか、このアルバムからイングリッシュネームをより本名に近いFayeへと変えています。
『Coming Home』=「帰郷」=「北京へ帰る」ではないけれど……おおよそそんな感じが推し量れる、フェイの故郷・北京で撮影されたこのジャケットは、どこか懐かしく、それでいて洗練されていて、とても印象的です。イメージディレクションをフェイ自らが担当し、香港人の北京に対する偏見に「北京だって悪くないでしょ?」と真っ向から挑戦してます。
収録曲はまだ邦洋のカバーが中心。が、これ1枚きりと思っていたフェイの心中とは裏腹に、セールス的には成功。特に中島みゆきの「ルージュ」をカバーした「容易受傷的女人」は香港を中心にヒット。意外な選曲というか、合うの??って感じなんですが、中島みゆき自身が「これは彼女の曲みたい」と太鼓判だったらしい。
アルバム前半から中盤はカバー曲の独壇場なんですが、黄家駒のバラード「重燃」、初期のドリカムっぽい唐奕聰の「兜兜轉」、そしてギターの音色も美しい英語曲「KISSES IN THE WIND」の後半3曲のオリジナルが個人的には大好き。




『Coming Home』(1992.8)
01.浪漫風暴
02.MISS YOU NIGHT&DAY
03.容易受傷的女人
04.不相識的約會
05.把鎖匙投進信箱
06.這些…那些…
07.開心眼涙
08.重燃
09.兜兜轉
10.KISSES IN THE WIND

You're the only one

2008-06-15 21:04:12 | 王菲
1990年12月発売の3rdアルバムは、シャーリー・ウォンという芸名ではラストとなった1枚。ツッコみどころ満載で、衝撃的だった前作のジャケット写真とは打って変わり、そっけないモノクロ写真はフェイのイメージにも合って、とてもいい感じ。
BABYFACEや三度登場のEPO(しかも今回は3曲も)など、収録曲は変わらず邦洋のカバーが中心ですが、唐奕聰&周禮茂のオリジナルまで含めて、すべてすっきりと聴きやすい上質のPOPSに仕上がってます。「フェイだ」っていうイメージを取り除いてしまえば、かなりいい出来ではないかな。全体的にシックでクールに纏まっていて、シャーリー時代の中ではかなり推せるアルバム。




『You're the only one』(1990.12)
01.美麗的震盪
02.又繼續等
03.然後某天
04.悶人珈琲
05.無原因
06.多得也
07.只有你
08.靜夜的單簧管
09.明年今夜
10.不装飾

EVERYTHING

2008-06-15 20:46:57 | 王菲
1990年6月発売の2ndなんですが。ともあれ、いちばんにツッコみたいのはジャケット写真ですね……なんですかこれは?! 誰??というか、テレサ・テンですか??と、思わず目を疑ってしまうほどの衝撃。当時まだ21歳にもなっていなかったというのに……そりゃ、後年自らでイメージディレクションするわっ、という感じ。

今回の収録曲はジョディー・ワトリーやマリリン・マーティンなど、渋めの洋楽カバーが中心。ビヨンドの黄家駒(ウォン・ガークイ)をライターに迎えたオリジナルもなかなか充実していて、「泥臭い歌謡曲」からは脱却したかなぁという雰囲気。邦楽カバーからは、再び登場EPOの曲が収録されています。これも意外と悪くない。




『EVERYTHING』(1990.2)
01.巴黎塔尖
02.EVERYTHING
03.遊蕩
04.可否抱緊我
05.鬥快説笑話
06.MY LONELINESS
07.哭牆
08.無悔今夜
09.一刹那
10.激流
11.巴黎塔尖(REPRISE)