
『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
”Elizabeth: The Golden Age”
監督:シェカール・カブール
脚本:ウィリアム・ニコルソン、マイケル・ハースト
2007年・英
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時は1585年、エリザベスは英国国教会を復活し、国内をプロテスタントに統一しようとしている。
しかし、国内のカトリック勢力は、スコットランドを追われ、フォザリンゲイ城内に軟禁されているメアリ・スチュアート女王を擁立すべく画策している。
一方、ヨーロッパに目を向けると、無敵艦隊を擁する覇者スペイン王のフェリペ2世が英国の国土を虎視眈々と狙っている。
エリザベスは、臣下から度々メアリの処刑を進言されるが・・・。
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【ネタバレ注意】
なんて言うか、こんな風に首がスパンチョ!スパンチョ!と斬り落とされると、ほんと、この時代に生きてなくてよかったと。
現代社会を生きていくにあたって、まあそれなりにラッセル・クロウじゃなくて苦労もあるけど、とりあえず、ご近所にエリザベス1世が住んでないだけ幸運だと。
そんな気持ちになりますね。
ケイト・ブランシェットが恐ろしい女を演じると、だいたい、毎回(←あ、懐かしい!ライズの歌詞みたい)観ているこちらのオシッコがチビってしまう。
ああ、こんなことなら尿漏れパッド着けとけばよかった、と。
この人は、こっちをビビらす時は眉毛を工夫してくるでしょ。
逆に眉毛に手をいれずに出てくる、と言うべきか。
ヤンキーも眉剃ってくるけどね、気合入れる時は・・・。
あ、もうしませんからッ!
ってか、苔玉じゃねーよ!(ここ、ハリセンボンの春奈風にお願いします)
これはまだ可愛いですね。
まあ、メアリとか見ても、なんか変って言えばみんな変ですけど。
惑星ナブーっていうか。
海賊ウォルター・ローリー(クライヴ・オーウェン)は、ヴァージン・クイーンであるエリザベスが夢にまで見た、そして夢にしか見れない(”英国”と結婚してるからね)、勇気と知性と海の香りを全て兼ね備えた男。
あー、ビックリした。
これは現代日本ではなかなか出会えないタイプの男でしょう。
男度で言うと、自身が主役を演じた『グリーンフィンガーズ』(2000年)とかの比ではない。
男臭さがもう、スクリーンから溢れ出ちゃって困るの。
男前豆腐を200個食べてもこうはなれないのです。
映画のストーリー自体は、スペイン王フェリペ二世が、エリザベスの暗殺にいっちょ噛み・・・
どころか、実はその暗殺が失敗するところまでシナリオを描いていて、エリザベスのメアリ処刑を英国侵攻の口実にする、という要素が、うまく絡んでドラマを盛り上げている。
宮中(国内)の敵だけで気が休まらないのに、無敵艦隊を擁する大国の影がずっとチラチラして神経をやられていくエリザベスの感じもよく伝わる。
そんな中、人間であろうとするエリザベスの姿をケイト・ブランシェットが熱演。
ただ、そんな中、スペインとの直接対決となるアルマダの海戦では、ローリーたち英国海軍がほとんどジャック・スパロウばりのスーパーヒーローになっちゃって、ちょっとバランスが崩れちゃう・・・んだけど、いいよね、別にこれ合戦映画じゃないんだから。
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