Final Judgement

ヤオ判定に怯えるボクシングファンのひとりとして
採点に特化し備忘録かわりに作成します

シドレンコvsモレノ(2008年5月31日ドイツ・ジュッセルドルフ)

2008年06月03日 | バンタム級
1R モレノ10:9(シドレンコ9:10モレノ)
2R モレノ10:9(シドレンコ18:20モレノ)  
3R モレノ10:9(シドレンコ27:30モレノ)
4R モレノ10:9(シドレンコ36:40モレノ)   
5R モレノ10:9(シドレンコ45:50モレノ)  
6R シドレンコ10:9(シドレンコ55:59モレノ)   
7R シドレンコ10:9(シドレンコ65:68モレノ)  
8R シドレンコ10:9(シドレンコ75:77モレノ)
9R シドレンコ10:9(シドレンコ85:86モレノ)  
10R モレノ10:9(シドレンコ94:96モレノ)
11R モレノ10:9(シドレンコ103:106モレノ)
12R モレノ10:9(シドレンコ112:116モレノ)   



<Official>
◎モレノ UD シドレンコX

スタンリー・クリストドール(南アフリカ)116-113
ファン・マヌエル・ガルシア・レイジェス(スペイン)116-112
フランチェスコ・マルチネス(ニュージーランド)116-112



<memo>
1R モレノが忙しく手を出し王者はガードを固め機を見て応戦。殆どがガードに阻まれるもたまに間から入れてたし手数でモレノのR。
2R 王者が前進を強める。ジャブを省略し右を主にボディへ。モレノは打ってはさっと右へまわる。攻撃の効果でモレノ。
3R 長身の割に前傾のモレノ。シドレンコはスピードで劣り追うのに忙しく肝心の手数が少ない。
4R これまでよりは王者のパンチもモレノを捕らえたが、ワンツーのクリーンヒットなどまだモレノの手数の方が印象的。
5R サウスポーモレノはジャブや左伸ばしておいての切り返しのフックなど右が主武器のようだ。王者が気を抜くとパンチをまとめてくる。
6R このRはシドレンコのプレスで守勢に回らせられたモレノ。重心も後ろがかりになったしペース配分してるのかも知れん。
7R ともにクリーンヒットは少ないけど追いかけてる王者のボディ打ちなんかの方がよりよかったような。
8R 王者の右ショート、ボディが有効。挑戦者はボディを嫌がっているようだ。
9R シドレンコも中盤以降の出力アップでさすがに疲れたが踏み込みがやや甘くなった。微妙だけど中盤までの印象が良かった王者に。
10R 王者のペースが落ちた分余裕をとりもどした感のあるモレノ。右フックでリード。
11R 残りも少なくなりガス欠の心配もなくなったのか序盤より速くなったようにさえ見えるモレノ。右ボディフックや左ストレートで王者を追い込んだ。
12R ポイントの不利を悟ってか強引に出てくる王者にタイミングのいい左を当てたモレノに。


・モレノの身長はシドレンコより10センチくらい高そうだったから170ちょいか。リーチもありそうだけどそれほど長く見えないのは胴が長いからか。
・ハンドスピードがある。身のこなしも的確で速いが目を見張るとほどでもない。
・長身だけど前がかりで、その分スウェーが大きくできるんだけど懐の深さを強く感じさせるほどまで上体は柔らかくない。
・右フックがいい。ボディや引っかけて周るなど多彩。ただスタミナには不安がありそう。顔面にはいいのを貰わなかったけどボディは強くないとおもう。
・試合は中盤の攻勢を最大にとって地元判定を炸裂させれば引き分けまでありだったようにみえた。地元判定の被害に遭いやすいスタイルのように感じる。
・レフが接近戦をあまり続けさせず比較的早めに割って入ってたこともモレノに幸いしたとおもう。
・パナマ国外での試合は初という相手、それも左で長身ということでやはりシドレンコも最初は戸惑いがあったようにみえた。
・再戦があればより接近した内容になるような気がする。シドレンコのモチベーションが萎えてなければだけど。コルドバにも再戦では勝ってたとおもったし。
・コルドバとモレノはジムメイトで、シド・コル再戦で同行、試合終了直後コルドバを肩車したのがモレノらしい。彼からのアドバイスも大きかったのかも。
・モレノはまだ22歳。敵地で堂々の王座奪取はお見事。これで自信をつけて大きく成長するかも。
・パナマでは世界戦興行も大変だろうしビッグマネーを求めて来日の可能性も高いんじゃないか。叩くなら早いうちでしょう。
・この試合を見る限りでは世界ランカークラスの実力者なら充分チャンスあり。対立王者の長谷川よりはまだ一、二段落ちるとおもわれる。

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