帰国 リスボン→家

リスボンからチューリッヒを経由して、成田空港に着いた。
今までたどった道のりを、空の上から眺められるかと思ったけど、ロシア上空に迂回して飛んだもんだから、結局見られなかった。
富士山も見たかったけど、ロシアから日本海に出て、北から東京に向かったもんだから、これも見られなかった。

もう着陸するってときになって外を見たら、すっかり秋も深まった田んぼと紅葉の景色が広がっていた。

上海から４ヶ月かかったけど、わずか１５時間で東京。
飛行機っていうのは・・・。

久しぶりの日本に１歩を踏み出す。
「おかえりなさい」の看板でさえ、なんかうれしい。

そして「帰国」のスタンプをもらう。
「あ、スタンプここに押してもらっていいですか？」
「はい。ここでいいですか？」
最後ばかりは変なページに押してもらいたくなかったから、ポルトガルの出国スタンプの横に押してもらった。

「帰国」

返ってきた自分のパスポートのスタンプを見たら、さすがにちょっとうるうるだ（笑）

預けた荷物を受け取り、これで本当にいよいよ終わりか・・・。いやいや、家に帰るまで。
ここはまだ成田。実家までは７００キロあるよ。

電車に乗ってバスに乗って、その日の夜に家に着いた。


７月２２日、バックパックを背負って出た家に、４ヵ月後、無事に帰ってくることができた。
陸路２万キロ。なんでこんなあほなことやったんかなあ。まあ、いいや。


これで僕のユーラシア大陸横断は、ほんとのほんとにおわりです。