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70年代の名作達を少しずつ自分の目線から紹介します。

FLYTE WET

2013-05-01 18:13:06 | 70s


"FLYTE WET - The first wet look shoe, the best yet for all around use. Liquid looking poly urethane coating gives this model a perpetual shine. Gum rubber sole, sponge midsole with all around foxing, padded ancle cushion. Available beginning March. in blue only."

"フライトウェット - 最初のウェットルックで全てのシーンに最適なシューズ 水に濡れた様な、ポリウレタンコーティングが、永遠の輝きを与える 生ゴムのソール、全対応型のスポンジミッドソール、綿の入った柔らかなアンクルクッション 三月より青いもののみお買い求めいただけます。"

上記の文章は、1972年のカタログに記載されているフライトウェットの説明文になります。
フライトウェットは、全てが日本製、日本ゴムによるものでした。先述の、台湾製の物とは比べ物にならない程、丁寧に作られています。



先ずは、タンとタグ。
筆記体ロゴに®はありません。
縫製、素材、どれをとっても文句なく、40年が経過した今でもその姿を当時のまま留めています。



ブルインと違い、爪先のラバー補強が二重になっていないために、繋ぎ合わせてあるのが左右とも内側のヒール付近になっています。



この辺りの気遣いも、日本製、日本の職人さんならではでしょうか。



そしてスタンプ。
このJAPANの記載があるのは、初期の日本ゴムの中でも幾つかのモデルにしか見られないもので、他のモデルとどう区別していたのかは定かではありません。



上質な牛革と、細部に渡るきめ細やかさは、内部の構造をみるだけでもわかります。

そして、運が良いのは、このフライトウェットのインソールが白いタイプであること。そして更に、その白いインソールだからこそ残っていたであろうこのスタンプ。



これは、左足のインソール爪先付近に押されているものです。
はっきりと9 1/2 と確認できます。
その下には『E 23』のスタンプが。
これが、何を表すのかはっきりとしたことは、言えませんが、ワイズの表記かもしれません。どなたか、ご存知の方がいましたら、教えていただきたいです。

たまに、スペンコタイプのものにも白いスタンプが押されているものがあります。ただ、その素材の表面自体、ツルツルしているもので、履いてるうちに無くなってしまうようですが、デッドストックのものだと、たまに発見できるものもあるようです。


これは、70年代後半のナイロンコルテッツのもの。画像提供 ud氏

最後に、カタログ内の説明文の最後に記載がある『青いもののみお買い求めいただけます』という言葉。
このカタログを手にしてから、この言葉がずっとひっかかっています。
スペンコタイプのものと言いたいのか、いやアッパーの色が青っぽいのか。同カタログに掲載されているスーパーコルテッツの説明文に『4方向に伸縮するラバーインナーソール搭載』との記述があります。つまり、スペンコタイプのインソールを青いものと呼んでいないということだと考えられ、このウェットの文章にある青いものは、アッパーのことであることが、なんとなく見えてくるのではないでしょうか。



今は、確認するのが難しいですが、以前、デッドストックのフライトウェットを見た時、黒ではなく、上記の写真にある糸の様にネイビーと紫が混ざったような色だったと記憶しています。

これを青と呼ぶには、いささか難がありますが、当時はそう呼んでいたのかもしれません。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
結構好きです (ニケ)
2013-05-07 17:27:28
ヒサシ君の考察と文章が。

アメリカ人の色感覚って人によってかなり違います。僕から見ればどうみてもブルーのものをパープルといったり、ペリリンクル(スペル忘れた)といったり様々です。

これからもBlog楽しみにしてますね~

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Re:結構好きです (tgxbn546)
2013-05-07 18:08:03
ニケさん

ご無沙汰してます。
ありがとうございます。
専門的な事は何もわかりませんが、僕なりの解釈と想像力を伝えられたらなと思います。
色彩感覚は、その土地によりますからね。
もーわけわかりません笑
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