
鉄塔を好きになったきっかけの話の続き。
書き始めたら思いの外長くなってしまい(鉄塔の思い出語らせてくれおじさん)、こんなの1回で読まされたらたまったもんじゃないな…と思ったので分けることにしました。
前回の話はこちら。
書き始めたら思いの外長くなってしまい(鉄塔の思い出語らせてくれおじさん)、こんなの1回で読まされたらたまったもんじゃないな…と思ったので分けることにしました。
前回の話はこちら。
02. 鉄塔の情緒を感じた高校時代
小学生以前から暗かった私だが、最も暗かったのが高校時代だ。不登校ではなかったものの、週に1度は遅刻・早退・欠席のいずれかをしていた。
1年生の時が一番ひどく、友達はゼロ。部活にも入らず、1日1冊図書館で本を借りて読んでいた。小学生並みに家に帰るのが早く、15時に帰宅しては本を読んだり映画を見たりしていた。(学校であまりにも会話がないため、帰宅後にハイテンションで母に話しかけ続け、「あんた、クスリでもやってんじゃないでしょうね?!」と薬物の使用を疑われたのもこの時期)
当時、「式日」「Jam Films」「花とアリス」などの岩井俊二監督の作品を立て続けに観て(おそらくWOWOWで特集していたのだと思う)、その流れで「リリィ・シュシュのすべて」も観た。ストーリーがというよりは、鉄塔が登場するシーンがただただなんとなくいい雰囲気だなと感じて、もしかしたら鉄塔のある風景が醸し出す情緒が好きなのかもしれないと気づいた。(実は登場する鉄塔は送電鉄塔ではなく携帯電話の基地局なのだが。)
青春時代の、のんびりしているんだけどどこかで常に感じている焦燥感や絶望感。映画の中のそんな空気と、早退して自転車で帰った時に見た鉄塔や、田んぼの真ん中を突き抜ける送電線が醸し出す空気が重なって見えて、「言葉にできないけどグッとくる〜〜」と思いながら日々を過ごしていた。

小学校時代に気になっていたものの、好きか嫌いかなんて考えたこともなかった鉄塔。映画をきっかけに、もしかしたら好きかもしれない…とぼんやり思ったのがこの時期だった。(余談だが、「来年植えよ〜♪」と思いながらケシの種を集めていたら、父に「アヘンでもつくるんじゃないだろうな?!」と薬物の製造を疑われたのもこの時期)
つづく
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