誰か来てくれた。
お話、はずんだ?
そう。よかったねえ。
(炬燵のある和室にベッド一つ。雰囲気大人だねー)
お前さんの居た仮想空間は
あまり制約のない、あれしないで、これしないで、ってのがない所だ
はじまりの広場の、夕景と満月は美しいね。
天使の部屋もきれいだったね。
お前さんの居た場所より余程広場のたくさんある所でね
人から聞いた話。
何人かでゲームに参加したんだって。
広い遊び場だったらしい。
迷子になっちゃうと
(一緒に遊んでいた仲間が)近くまで戻ってきて
ふりかえったり
立ち止まったり
声かけてくれる。
「行くよー!!」って。
お前さんの居る所のこちら側からは
縦も横も数十センチくらいの
横長の長方形の画面に
どこかの景色
作物や木々の豊かな庭、川の流れる平野、雪山、サーカス
砂漠、宮殿…
左右どちらかに進んでいけば景色が変わる。
(2012.11.23.)
記事の途中で
放置しちゃったんですねー。
2年前ですか。
もう内容は、忘れてしまいました。
この娘が2年前に棲んでいた部屋も
景色も、もうありません。
去年の四月に、無くなりました。
それから
この娘の居た仮想空間のあったゲームサイトから
私の足は遠のき、
その間に
仮想空間で作った繋がりは
ごく少数を除き途切れてしまったようです。
数日前
何十日ぶりにログインしたらメッセージが入っていて
「このサイトを退会します。お世話になりました」
少し前の日付でした。
名前は「退会住民」となっていましたが
プロフィール画面でああ、あの人だなって
分かりました。
最後に
お別れの言葉さえ、お礼の言葉さえ、
お送りできなかった。
あなたがこれからどこへ行き(それともネット上のどこへも現れないのか)
どんなリアルの生活をするのか
多分私の目にも耳にもはいってはこないんじゃないかしら。
ごめんなさい。ありがとう。
こんな儚いお付き合いが
仮想空間では、
リアルより、多いような気がします。
どんな気持ちでやりすごしたらいいのかな。
(2014.11.30)