第 6回 松代王子～藤白王子

 

松代王子跡

　松阪王子から南へと古道を進むと日方川沿いに出る。松代橋の向かいに郷社春日神社の石柱と王子社案内がある。その横に春日山へ登る狭い山道があるので約300m程行くと緑泥変岩の松代王子石碑と祠が見える。元々は春日山の裾、古道沿いにあったという。

菩堤房王子跡

　紀伊続風土記には、「鳥居村界熊野古道に字ボダイといふあり、その廃跡ならむ」と記されており、この菩堤房王子早い時期に廃されたらしい、と案内板に書いてあった。そのボダイの場所もよく分からないらしい。ならば、なぜ此処が菩堤房王子跡なんだろうか？

祓戸王子跡

　菩堤房王子跡を少し進むと道は西に。日限地蔵尊（浄土寺）を越えてすぐに浄土宗如来寺がある。この寺の境内奥の斜面に墓所があり、その最上部の右側（西側）の林の中を少し下った所に祓戸神社趾の石碑が立っている。

祓戸王子碑（寺の山の中腹）

王子跡より海南市街を望む

　またこの寺の隣地に社祠があったとも地元では言われる。この辺りの地名は鳥居と言い、熊野三山の一の鳥居が立っていたとの事である。祓戸王子は鳥居王子や大鳥居王子とも呼ばれていたそうで、今では次の王子社でもある藤白神社に合祀されているそうだ。

大鳥居王子古蹟碑（古道沿い）

次回は藤白王子から