”婦女子の外食は以ての外”の 束縛が緩み始めた頃、受験校の帰り道、この町には二度とご縁が無いと察し、青春の思い出にとラーメンを食べた。その時代だから混じり物の無いスープに違いないが、親にこっそりの冒険感が味を忘れ去った。
地元の学校での楽しみは、歩いて10分足らず急ごしらえ建物のラーメン屋であった。今思うと、醬油だれ+化学調味料+沸騰水 に 麺ともやしと薬味少々=30円也(街中より5円安い)これが、妙においしく感じられた。
おばちゃん時代になり、亭主の使いで街に出る。楽しみは老舗デパートのラーメンを食する事。 当時、心理学者が外出時に食を求めるのは欲求不満との説がもてはやされていたが、「あんたの学説は 正しい」私は、数か月に一度 君の学説を実行した。 調理担当者により味の薄い濃いはあるが好きな味であった。
先日、何年かぶりにその品を食べた。 ウンッ スープにコクが旨味が無い!期待に期待を膨らまして啜った一口なのに。
こんな時、社会の底辺でうろついてきた私は、やっぱり内向的に処する。”自身の味覚が老化したに違いない”
私のこの判断が正しいかどうか? 今一度確かめるため 食べに行かねばならぬ