つらつら日暮らし

約300字で仏教(70)

天台宗の受戒作法である『授菩薩戒儀』に次のような一節がある。

仏法の大海は深広にして岸無し。唯だ信をもって能く入る。信有るに由るが故に三学成ず可く、菩提至る可し。故に三学中に戒を以て首と為し、菩提の広路は戒をもって資糧と為す。生死の大海は戒をもって船筏と為し、三途の重病は戒をもって良薬と為す。
    第一 開導


仏法の大海というのは、大いに広く、岸を見ることも出来ないのだが、信を持つ者だけが、そこに入ることが出来るのである。そして、その信によって、戒定慧の三学が生まれ、菩提に至ることも出来る。よって、この我々自身の生死とは、戒を保って、船として、戒をもって良薬としながら、修行を重ねていくしかないと出来るだろう。受戒とは、仏教徒であるための必要条件である。

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コメント一覧

tenjin95
コメントありがとうございます。
> an-an-an さん

なるほどそうですか。
色々と勉強になりますね。真宗系の方ですか?
おっとしまった!
an-an-an
引用部分だけで投稿してしまいました。

引用に他意はありません。
ちょっと並べて対照してみたかっただけです。
an-an-an
顕浄土真実教行証文類序
 ひそかにおもんみれば、難思の弘誓は難度海を度する大船、無碍の光明は無明の闇を破する恵日なり。
しかればすなはち浄邦縁熟して、調達、闍世をして逆害を興ぜしむ。浄業機彰れて、釈迦、韋提をして安養を選ばしめたまへり。これすなはち権化の仁、斉しく苦悩の群萌を救済し、世雄の悲、まさしく逆謗闡提を恵まんと欲す。
ゆゑに知んぬ、円融至徳の嘉号は悪を転じて徳を成す正智、難信金剛の信楽は疑を除き証を獲しむる真理なりと。
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