つらつら日暮らし

約300字で仏教(94)

恵心僧都源信が書いたという『一乗要訣』の末尾にある偈は、何時見ても不思議だ。

我れ今一乗教を信解す 願わくは無量寿仏の前に生まれ
仏知見を開示悟入し 一切衆生も亦復た然ることを


・・・この著作は天台法華宗の面目躍如たる一乗思想を開示するための著作であるから、当然に「一乗教を信解」し、「仏知見を開示悟入」するというのは分かる。しかし、結局そのことによって、願っているのが無量寿仏=阿弥陀仏の前に生まれること、そして自分と同じように一切衆生が続くことである。一乗思想の担保によって、往生を願う、或る意味往生プロセスの絶対化ということか。

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