獰猛愛玩犬ルール

世の中にはいろいろな法律がある
常識というものもある

わしのルールは、マミイと寝ると決めている

赤ちゃん時代には兄弟と寝ていたが、１人ぼっちになると寂しくて、夜キュンキュン鳴いてマミイをわしと寝ることにルールを変えさせた
リビングで毛布だけ掛けて寝るマミイの横に多摩川拘置所から脱走して一緒の枕で寝ると決めていたが、お年を召したマミイは辛かったらしい
１ヶ月後には、寝室にわしの拘置所を移動させることができたので、悪いことなど生まれてこのかた１度もしたことないが、多摩川拘置所で大人しく寝ていた
体が大きくなるとベッドに飛び上がれるようになったので、川の字で寝ると決めたわしと、ワンコはベッドに登らせないと大きな勘違いしているダディとの戦いを制し６日目に勝利宣言することができた
それ以来、マミイがいるとこにはわしが必ずいるという不問律もできた

マミイがこたつで居眠りしようものなら、わしもこたつで寝てやり、酔っ払ってリビングで寝た日も寄り添ってやる
わし専用の下僕のそばいにいてやろうという温かいわしの配慮
マミイが旅行でいないと、夜中にさまよってマミイを探し、わしがさまようのに毎晩付き合わされたダディに
「殿様がまっとるけえ、早く帰ってこい」
と言わせた
それ以来、マミイは会社の旅行も不参加にしてるし、夜寂しい思いはほとんどなくなった
ちなみに、ダディが夜いないのはわしは何ら困ることはないので、お仕事に精進してもらいたい

だが、リビングのこたつで眠ってるマミイは暖かいのだろうが、お布団の上で眠るわしは寒い
昨夜は、トラウマのこたつの中にもぐって寝てみた

小さい頃はよくこたつにもぐって遊んでいた
ある日ダディに殺されかけるまでは・・・
ダディの足にちょっかい出して遊んでいたわしにいきなり、
「毒ガス攻撃」
と言っておならをした
こたつの中で脳震盪を起こしかけ、２度とこたつにはもぐらないと決めてたのだ

いまだにマミイはわしが転びかけながらこたつの反対側から飛び出てくるシーンを覚えているらしい・・・
大笑いしたといつも言うが、わしの大事な命がかかっていた事件を笑いものにするのは、動物愛護法違反ではないだろうか
こたつにもぐっているわしを見てマミイは思い出したのか笑いだした

冬の間はマミイはこたつで寝るのが、ご先祖様からの家訓だと言い張り、夏にエアコンをつけっぱなしで寝るのは、一族の掟だと言う
わしのことを考えて、少しだけ温度あげてくれないかな
床暖をつけっぱなしで寝るとマミイは汗をかくが、わしはこの温度がちょうどいいのだ

ガス代が２万８千円だ～
なんて小さいことにこだわらずに、大局を見ながら行動するべきだろう

弱者保護という言葉を知ってるだろう
わしは小さな小型犬
わしを優先させなさい
お金はダディが残業で稼いでくればいいのだ



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