木曜サスペンス劇場

昨日の夜からご機嫌なマミイ　
何か裏があるとはにらんでいた　
わしは病院か？爪切り屋か？と不安でもあったのだが、いたって健康だし、爪切り屋も行ったばっかしだ　

お散歩だって、わしはもう帰ろうとしてても
「まだまだ」
新しい道へ行こうとする　
もう疲れちゃったんで帰らせて下さいとわしが道で踏ん張ってやっとＵターンさせてもらったのだ　
我が家まで先導してやり帰ると、大きな旅行バッグが出てるのでわしは理解したのだ　
明日からダディは出張だな　
出張前のマミイはご機嫌だからなあ　
しかし何やらキナ臭い

絶対マミイが普段言わない
「出張旅費足りる」
何かある　
長年の探偵獰猛愛玩犬の血が警告を鳴らす

朝も優しく、
「昨日の残りのサンドウィッチで申し訳ないけどお弁当持ってってね」　
計画殺人を実行するのだろうか　
わしは警察犬並みの鼻を使いサンドウィッチの匂いを嗅ぐ　
ヒ素とか青酸カリとか怖い薬が入ってるのではと心配したのだ　
マミイのヤロー
「殿様ダメ」
これはもう何か薬物入れてるに違いない　
ダディに伝えるべきか　
悩んでうろうろしてたら、ダディが
「タマネギ入っとるけえ食うなよ」
あら　わしの思い違いでしたか

あっ　マミイ行くんなら日当の先渡しを～　
ダディのヤロー絶対に渡し忘れるんだよ　
朝からダディはわしに遊んでほしいらしく、優しいわしは眠い身体に鞭打って仕方なく付き合ってやったのに

案の定、恩をあだで返すダディ　
マミイがわしの日当を汚台所に置いて行ってくれてるのに～　
またわしに渡すことなく出かけていく　
おいしいイモ巻きの匂いがわしを誘うのだ


頭の茶色いネズミさんを呼び出そう
　　　　　　　　　　　　　明日に続く　

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