ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧大曲市花館を往く-3(その8、終)

2021年01月26日 | 旧大曲市を往く

<巡ったところ(北の部分)のS23年の航空写真>

●歩いた日:2020年12月11日(金)

●歩いた所

 ・高関上郷(四ツ屋):野際、二ツ屋

 ・花館:唐関、中台、萩台、葛野、富士見町、上佐渡、東裏地、下中野、上中野、下大戸、中大戸、上大戸

●歩いたログ(足跡)(道のり8.3km)


(以上の地図:国土地理院)

 次にS23年の(航空)写真で、これも北の部分から。

 
 S23年当時の様子がかなり細かいところまで分かり、現在と比較しながら見るのは非常に楽しい。

 スタート地点とした「二ツ屋会館」の位置が「P」である。

 そこから西に少し離れたところに墓地(「長福寺」跡)が見える。墓地の周りはかなり広い範囲で畑地のようだ。墓地の左下(ピンクの➡)に大きな木が写る。「長福寺」が移ってから350年程になるので、境内に茂っていた木とは限らないが、ここに寺があったことの証のような木にも見える。

 ところで、この木はS51年の写真にも写っており、私が子供の頃、墓参りに行った時は目にしたはずだが、全く記憶がない。この木も圃場整備の事業の時に切り倒されてしまったのであろう、残念なことではある。

 また、墓地のすぐ北側に、半円状の川の蛇行跡のような地形が見える。ここは低地になっていたと思われる。すると、そこより少し小高い水はけのいいところに寺が建てられたのだろうか。

 「唐関」に注目していただきたい。南から「唐関」に向かってきた道が集落手前の水路の所で二手に分れており、分れた道はまたつながって、一周するような道筋となっている。

 「唐関」から北に向かう道は、銀杏の木がある神社の脇と、西外れの大きな家の脇から2本延びている。📷04の写真で、神社の脇にある小道を、「昔の道跡のようにも見えるが・・・」と書いたが、この写真で昔の道跡であることがはっきりした。

 橙色の線は現在の道筋を書き入れたもので、現在はこの道沿いにも家が立ち並んでいる。

 書き入れた「木立」は📷05に写る鳥居と石祠のある場所であるが、当時は集落から少し離れたところにぽつんと建っていたようだ。

 写真左手に、「下大戸」の端にある墓地の大木を確認することができる。

 「上大戸」に矢印で示した道は家並の北側を通っているので、S51の写真で印した道と同じと思われ、当時はこの道がメインのように見える。両側に家々が並び集落の中を通る現在の道は、後で付け替えられた道のようだ。

 青字で示した「水路」は、S51年の写真で田んぼの中に浮き上がって見えていた水路である。

 今回巡ったところではないが、左上隅に「玉川」がのぞき、その下辺りに規則正しく木のようなものが並んでいるのが見える。造成された果樹園で、子供の頃は我が家の辺りにもリヤカーにリンゴを載せてよく売りに来た。現在も頑張っている。

 次に南の部分。


 左手に「花館」の街並と「長福寺」が写る。

 「奥羽本線」と「田沢湖線」(当時は「生保内線」)に挟まれた現在の「富士見町」は、本文に書いたように一面のたんぼである。

 「萩台」にも当然ながら民家は一軒もない。なお、今回巡った📷10の道(「今も残る道」と記入した)は、田んぼの区画整理が行われた現在も、当時の道筋そのままのようである。よく付け替えられなかったものだ。

 「下中野」の橙色の線は現在の道筋で、当時はくねくねと曲がって「上中野」に延びている。「上中野」の道は今と同じである。

 最後の余談。「上中野」と「下中野」の間で、「奥羽本線」から左手に分れる軌道が写っている。「花館の歴史」によると、これは「砂利運搬線路」で、「秋田鉄道管理局」」管内で使用する砂利を「玉川」の川原で採取し運搬する線路として設置されたもの、とあり、S31年の写真が載っている。「玉川」の鉄橋のすぐ上流辺りで採取したようだ。

(終わり)

●ブログに掲載したログの累計(累計の道のり:490.0km)

 「大曲駅」の北の部分に赤い線が加わりました。

 この冬は例年にない大雪で、「仙北平野」歩きにはとても出かける状況にはありません。ということで、雪が消える春先までは、季節の話題などのブログを載せることになりそうです。今後ともよろしくお願い申し上げます。


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