先日、古いノートパソコン『NEC “PC-LS350”』のCPUをintel “i3-2330M”から“i7-2670QM”に交換しました(記事はここ)。
2011年頃のモデルですが、HDDをSSDに、メモリーを8GBに、OSをWindows11にセットアップした使用感が結構快適でした。
なので、欲を出して、同年代のノートパソコンを安く入手。
入手したのは『Toshibaノーパソコン“T351”』です。
CPUは“intel i5-2410M”で、工場出荷時のHHDにWindows10がインストールされていました。
動作確認のためにいろいろ触り、工場出荷状態に戻すためにHDD内のリカバリを使って再インストール。Windows7Homeがセットアップされました。
確認作業中に、ACアダプターから給電されず、バッテリーの充電が減っていくのみで充電されない状態であることに気づきました。
正常動作になるまでの状況を記録しておきます。
なお、バッテリー自体は弱っているものの同等他機種では充電できましたので正常とみなしました。
- ACアダプター交換
テスターでACアダプターの出力電圧を計ると定格電圧がでている。バッテリーを外してACアダプターのみではPCは起動しません。手持ちの別のACアダプターではちゃんと起動します。
コネクターの接触不良? ACアダプターの故障?
さてどうしたものかと思案してWeb検索したところ、東芝のこの機種のACアダプターがリコール対象品であることを知り、さっそく申請して数日後に交換品を受け取りました。
しかし、充電はされない状態は変わらずでした。
- Biosのバージョンアップ
出荷時のままアップデートされたことがない様子でVersionは1.70でした。
最終バージョンは4.10のようですが、すでにサポートは終了しておりWEB検索では見つかりませんでした。
偶然、あるサイトでVersion3.10を見つけて、充ててみました。
しかし、充電には関係ないようで特に変化はありませんでした。
- バッテリーが充電されない場合の対策を試す
WEB検索するとたくさん事例が出てきました。
▶バッテリーを一度外す ▶パソコン内の待機電力を放電する ▶バッテリーをリフレッシュする ▶電源オプションやバッテリー設定を変更 ▶バッテリーを制御しているのドライバーを削除して再起動
などなどの方法を試してみましたがどれもダメでした。
- マザーボードに原因があるのでは?
かつて、ディストップPCのマザーボードで、電源周辺の電解コンデンサー不良を直したことがあったので、今回もとりあえず分解してマザーボードをチェックしてみました。
この時代のToshibaノートはどれもほぼ同じ構造で、Web上に分解記事が結構あったので参考にマザーボードを取り出しました。
マザーボードに到達するまでは複雑で、たくさんのネジ類を取り外す必要がありました。
取り出したマザーボードの電源供給まわり
電源供給まわりを中心に見ていくと、
▶コンデンサー類には変色、ふくらみ、漏れはなく異常はなさそうです。
▶電源回りのパワーMOSFETをテスターでチェックしてみたところ、一つだけ計測値が他と異なるものがありました。
パワーMOSFETにはPチャネルとNチャネルがあり、基板上のパワーMOSFETの型番にPの表示があることからPチャネルと推測。
回路図も無く、あてずっぽうの推測ですが交換することにしました。
大きさや形状が同じのパワーMOSFETを検索して、「秋月電子」で“PchパワーMOSFET 40V60A”を購入しました。
ここからは自己責任です
交換
はんだごてでの取り外しは、少し苦労しましたが何とか外すことができ、基板にも損傷はないようなので、購入したパワーMOSFETをはんだ付けして作業完了。
取り外したパワーMOSFETです
PchパワーMOSFET 40V60Aをはんだ付け
動作チェック
組み立てて、電源ON。
無事にバッテリーへの充電がされるようになりました。修理完了です。
今回は古いノートパソコンで、メーカーサポートも終了しているので、気軽にあてずっぽうで交換して、たまたま修理できた記録ということでご理解ください。
▶CPUをi7-2670QMに、HDDをSSDに、メモリーを8GBに、ファンのほこりもきれいに清掃、OSをWindows11にして様子を見ていますが、今のところ正常動作しています。
外観は比較的きれいな状態でしたのでまだまだ使えそうです。