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話題作「シン・ゴジラ」観た!ウッヒャ~?何コレ?「エヴァンゲリオン」観てんじゃね。Tジョイ長岡

2016年08月25日 19時55分15秒 | ゴジラ


ゴジラゴジラ
人類が生み出した希有なキャラクター。
人類は一体、ゴジラに何を観てるんだろう。投影してるんだろう




シン・ゴジラ!!
(Tジョイ長岡で観賞目:新潟県長岡市)


◆規制か抑制か
描写においては、災害死の現実を想起させるから、規制でもかかったんだろうかはてなマーク
それとも庵野秀明総監督の意志はてなマーク

抑制されてたのである。人の死の描写が全て。
ハリウッド的な思考と言えばいいのか。観客に委ねてると言えばいいのか。
それが、観客を作品に引き込ませる上での結構重要な分岐点の一つであるとは思う。

そうはあっても、冒頭の血の海が降りかかる場面は、背筋がゾッとするものがある
その鮮烈な赤い血の色がインパクト大だ。
これはゴジラのフォルムにもシンボライズされてる。
そういう面で、人の心理に恐怖を覚えさせる視点を、きちんと持った監督であることが分かる。

◆神格化されたゴジラ
それにしても脱皮前のあのゴジラの顔のデザインは、一体どういう意図なのだろうか。
敢えて冗談、滑稽めいてる。
いや、考えてみれば、何か変に、妙に怖い気もする。
日本の祭事に出て来る神秘的な被り物のように
異化効果を狙ったのだろうか。そのギャップを。

それから恰も、神格化されて行くかのようなゴジラの存在の展開が、目を引いて行く。
覚醒した背中の突起物の神々しい表現に、特に庵野監督らしい表現を観たような気がした。
これは退廃美と言うものかもしれない。凄味がある。



◆女優陣の魅力
役者では、市川実日子が、環境省官僚役で、何か化粧無しの、もろ素顔を剥き出しにして演じてて、それが功を奏して印象深い。それが、それこそがとても美しいのである。色気も強く感じる
彼女を今まで観て来たけど、こうも魅力を感じたことは正直無かったと思う。
これも演出の成せる技でもあるだろうし、彼女の真の個性が発揮されてるのかもしれない。
思い切ったことを表出して見せてくれたもんだ。

防衛大臣役の余貴美子も、制服が似合って、命令口調に凄味があってカッコ良く、それもどこか色気を覚えてしまう。
そう言えば、庵野監督のエヴァンゲリオンは、女性達綾波レイがとても魅力的に描かれる。エロスの香りを携えて。そういうことなのだろう実写においても。女性の描写が。

◆アメリカとの和解・友好
そして、クライマックスは、東日本大震災のAmerica米軍エンタープライズのお友達作戦が背景にあるのだろうか。
アメリカの協力による攻撃が。

今の日米の関係って、彼是、紆余曲折を隔てて来たけど、人間としてあるべき姿としては、同調してるんじゃないか。
かなり良くなったように思うのは自分だけか。

オバマ大統領、ケリー長官の広島原爆死没者慰霊碑訪問。
その前には、当地、長岡市とホノルル市の友好により、真珠湾で、真珠湾攻撃による日本兵と米兵やホノルル市民の死者への鎮魂と平和を祈願した長岡花火「白菊」が打ち上がった。

今夏の長岡花火には、キャロライン・ケネディ駐日大使が訪れた。
長岡空襲で亡くなった人々に向けて献花を手向けたのだ。
オーストラリア大使館からも献花が送られてた。

ケネディ大使は、真珠湾での長岡花火による献花を、とても評価してたという。
オバマ大統領、ケリー長官の訪問も、背景にはケネディ大使の尽力があったようだ。

人として大事なのは、お互いの和解、友好だろう。分かり合うこと。世界中の平和と幸せのために。
あの有名なケネディ家の女史が、こうして今、日本で協働していることにも驚く。
これも歴史だ。
それにしてもオーラがあるなあ~ キャロライン・ケネディ駐日大使って。ほんにスゲエなあ~

◆音楽による実験
「シン・ゴジラ」の音楽は、これまでに無い大胆なメロディーの登用で、それが自分的には興味深かった。
エヴァンゲリオンの音楽を担当した鷺巣詩郎氏の作曲という。

ところで、そのエヴァンゲリオンの音楽が、そのまま今作中に使われてたとか。
それは気付かなかった。何せエヴァンゲリオンは映画版の1本しか観たことがないもんで。
ただその当時、殆どのファンは気付かなかったろうけど、映画「太陽を盗んだ男」の山下警部のテーマを流してたんで、庵野監督も好きなのかあ~と。
そういうかなり実験的なこともすんのかと。
今回も、そういう実験をしてるんだなと。

◆時代の変遷期
劇場内には、エヴァンゲリオンのフリークらしき姿もあちこちに見られ、観賞後に絶賛する声を聞いた。
彼等は、ゴジラというものを観てるという意識では無くて、庵野作品を観てるという。
実写を観てるという感覚じゃないんじゃないだろうか。
アニメを観てるという感覚で。
ゴジラと言うよりも、エヴァンゲリオンを観てるという。
そういう意識で捉えてる所で、今回のシン・ゴジラを面白いと思って観てるような気がする。
なので、伊福部昭によるお馴染のゴジラの音楽に胸が高鳴ったのでは無く、エヴァンゲリオンの音楽に拍手喝采してたのだろうと。成程、そういう時代の変遷期でもあるような。

◆セリフの応酬は演出プランか
人の死を見せないという方向性もそうだったが、セリフによる切り返しが全体的にかなりを締めてる。それはまた、庵野監督の独自なテンポで見せて行く。
それをどう捉えるかについても、この作品において意見が分かれて来るだろう。
自分的には、細かに映像で語るという、観客をグイグイ引き込んで行く演出が、もっと垣間見れたら良かった気もする。
憶測だけど、もしかしたら製作期間等の制約があったのが、そういう演出プランに働いて行ったのかもしれないのではとも思った。



◆庵野監督はまちづくりのクリエイター
シン・ゴジラもエヴァンゲリオンも観て感じたことだけど、庵野監督って、いわゆる、まちづくりのクリエイターとしても、とても斬新なアイディアを繰り出せる人だろう。
エヴァンゲリオンでの近未来都市のデザインは、防災のまちづくりの観点からも結構、興味を引いた面が随所に見られた。

シン・ゴジラは、首都・東京に立ち尽くす。
ぜひ、さらなる斬新な展開を見せてほしい。今作を布石にして。

リオ五輪の閉会式における東京五輪のPR映像等が、微笑ましくて、中々面白かったが、日本を代表するゴジラを登場させてほしかった気もする。
そんで、例えば、庵野秀明監督にも、2020年の東京五輪の開会式等のディレクションに噛んで貰ったらどうだろうか。同時に、東京の未来に向けた都市、まちづくりに関しても。


おまけ映像 やじるし ご覧目下さい!!

名作「ゴジラ」◆60周年デジタルリマスター版 リポート



ほんじゃねゴジラ

平成28年8月25日

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