世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

ふじもん世界一周「放学記」第7章アジア編 きつい、きつすぎる!これがモンゴル横断『超長距離』バス!

2014-06-30 00:08:57 | 日記
2014年6月30日。


・・・これ?これで40時間も走るの?僕はマジでそう思った、ていうかちょっと焦った。そう、そんなバスに僕はこのモンゴルで出会ったのだ・・・!》


僕はこれまでの旅の中で『耐え難き!過酷バスシリーズ』にはいくつも出会ってきた。ミャンマーの「座席吹っ飛び&埃まみれ呼吸困難バス」ネパールの「スーパー雨漏り&バスなのにカッパと傘着用必須バス」、さらにはタンザニアの「これぞ生き地獄!まさに同時多発ゲロバス」など、その数はけっこうなものに上る。


でもですね、今回のブルカン~ウランバートル・超長距離バスも、相当な上位に入りますよ!そりゃもう、かなりの熾烈を極めるバスでしたよ・・・!


「ウランバートル?明日の午後1時にバスが出るから、それがウランバートルまで行くよ!」


ここは中国・新疆ウイグル自治区との国境から15kmほどの街、ブルカン。な~んもない小さな街なのだが、ここから首都のウランバートルまで向かうバスが出るというのだ。


僕の次なる目的地はウランバートル。メッチャ遠いことはもちろん分かっていたけど、色々と時間のない僕はこのバスで行くしかない!


な~んて言ったところで、長距離バスなんて僕にとっては慣れたもの。「オッケー、午後1時ね!」と楽勝ムードでいたのだが、次の日の朝バスを見て、さすがにちょっとビビった。


「これ?これで40時間も走るの?」


いやだってさ、メッチャぼろいしメッチャ狭いし汚いし、どうみてもこれは「短距離」バスですよ?40時間って2泊ですよ?2回も寝るんですよ?まさかこのバスで寝るってことっすか?


しかし僕は思った。「あ、そうか。ここは小さな田舎町だから、ちょっと大きな町まで行ったらきっと別の大きなバスに乗り換えるんだな!」


なんていうほのかな期待も抱いてみたのだが、そんなもんはあっさりと裏切られた。2014年6月26日午後2時45分(とーぜん1時に出るわけはなし!)、熾烈極まる「ブルカン~ウランバートル・超長距離バス」はスタートしたのだった・・・!



何が辛いって?なんと言ってもですね、狭いんですよ!普通に座ったら膝が前の座席にぶつかるんですよ。常に完全に直立不動の姿勢でいないといけないんですよ!


そう、これは東アフリカのバスと同じだ。既存の座席を取り外して別の座席をぎゅうぎゅうに押し込んでいるパターン。こ~れがきついんだな!乗ったことのある人は、きっと分かってくれるはず!


さすがに僕は焦った。「ホントにこれでウランバートルまで行くのかな?これで2泊は冗談じゃなくきついぞ・・・!」


ということで、恐る恐る僕は運転手に聞いてみた。「ねぇねぇ、このバスでウランバートルまで行くの?」


返って来た答え、それは見事に「Yes!」


うおおお~、マジか、やっぱりそうなのか!このバスで俺は40時間も走るというのか・・・!僕は覚悟を決めた。これはやるしかねぇ!耐えるしかねぇ!と・・・!


しかし辛いのは座席だけじゃなかった。ヤバかったのはその道だ。


始めの数時間は比較的綺麗な舗装道路を走っていた。ウランバートルまでの道だし、さすがにずっと舗装道路だろうと思っていたのだが・・・そんな淡い期待もボコボコに打ち砕かれた。


なんだよおい、こんな大草原、てゆーか大砂漠を駆け抜けて行くのかよ!






いや、これはこれで綺麗だし面白いしいいんですよ。でもですね、道ひどすぎ!スピード出し過ぎ!もうバンバン跳ねまくって、マジで何度ケツが中に浮いたかわかんねぇっつーの!座席かてぇんだからいてぇっつーの!


途中で寄った小さな街でさらに乗客が乗り込み、席はパンパン、道はガタガタ、もう過酷極まる状況!「こ、これはさすがに耐えられんかもしれん・・・」僕はガチでそう思った。それくらい、このバスはきつかった




夕方。


さらに悪いことに、雨が降り出した。


窓際の席で外を眺めながら忍耐力と相談する僕。ふと時計を見ると、午後8時くらい。外はまだまだ明るい。席はぎゅうぎゅうでケツが何度も跳ね上がるほどの悪路がひたすら続く。「ここでどうやって寝るんだ?こりゃマジで眠るなんて不可能だぞ?」そんなことを考えながら座っていると、あああ!


マジかこのバス、オマエもか!


恐れていたことが起きた、そう、それは雨漏り!窓の隙間から僕の右肩に向かって水がポタポタ・・・。しかもそれはなかなかの量だ。よく見ると、けっこう腕まで濡れているではないか!なんだよおいおい、もう勘弁してくれよ~!


「こりゃアカン、マジでこの席には座ってられん!」


僕は日本語で文句を言い、とりあえず席を立つ。すると事情を察してくれた優しいモンゴル人が、1つ席を譲ってくれた。そして彼は通路に置いてあるタイヤに腰を掛けたのだ。


「いいから座りな!大丈夫だから!」


僕は何度モンゴル人の優しさに救われただろう。過酷な状況でちょっとイライラしていた僕だけど、そんなモンゴル人に癒された。そして大事なことを思い出した、「そうだった、もうイライラは捨てたんだった。笑顔笑顔!」


別の席に移り、何とかホッと一息ついたのも束の間、今度はさらに大事件が・・・。


なんとスタック!泥沼にがっつりはまり、バスは完全に立ち往生!


この瞬間、僕は完全に覚悟を決めた。「この3日間はこのバスに捧げよう。どんなトラブルがあっても、全て温かく受け入れよう。そう、どんなことがあっても文句を言うのはなし。これがモンゴルローカルバス、楽しんで行こうぜ!」


しかしここで凄いのがモンゴル人。ザクザク泥を掘っては草をタイヤの下に詰め込み、ものの数十分で車を出してしまった!これには本当に感心した!


ちなみにこのバス、途中で何でもプチトラブルがあったのだが、その度に運転手が直してしまうのだ。これは本当にスゴイ!そして修理の間、草原で昼寝するモンゴル人たちも可愛い・・・(笑)。








そんなトラブルを乗り越え、真夜中・・・。


寝られん!だってマジで狭いし、ぜんっぜん横になれん!道はずっと大草原の悪路だし、寝られるわけねぇし!


・・・と思って周りを見渡してみると・・・あれ?けっこうみんな寝てる感じ・・・?なんで?なんで寝られるの?モンゴル人ってすげぇ!だって身体が時々飛び上がるんだぜ?なんで寝られるの?(笑)


僕は自分のひ弱さを実感した。ダメだな、もっとタフにならんと・・・。


翌日。


状況はな~んも変わらず。


ただひたすらに大草原!たまにゲル!悪路!もうその繰り返し。長い、なんと長いことか・・・。




トイレ?もちろんそんなもんは野原でゴー!女性?もちろん女性も野原でゴー!(笑)


モンゴル人女性はノション&野グソなんて慣れたもの!全然見える位置なのに、ためらいもなくバンバン出しちゃうからスゴイ!(笑)もちろんさすがに写真は撮っていませんが・・・!


え?僕?そりゃ野グソっしょ!そんなの楽勝っしょ!中国の「ニーハオトイレ」の方がよっぽどしんどいっすよ~!(笑)


そんな過酷な状況の中でも、いや、過酷な状況だからこそ生まれてくるのが、モンゴル人たちとの友情!みんなとってもフレンドリーで、色々と僕のことを気遣ってくれるし優しく話し掛けてくれる。仲良くなった大学生のコラルボウくんは少し英語も話すことができ、食事のことや現在位置など色々と教えてくれた。




こういうモンゴル人との触れ合いって本当に楽しい!バスはマジで過酷だけど、この優しさで本当に救われる。


モンゴル人って本当に人懐っこくて優しい。モンゴルに入国して数日だけど、何度その優しさに救われたことか・・・。僕は改めてそのことに感謝した。そして大草原で誓った、俺もそういう人であるようにと!


そして夜。


もう座席ではとても寝られん!ということで、僕は後ろの座席を埋め尽くしていた荷物を適当に動かして、自分の寝床を確保した。まぁいいっしょ!モンゴル人もそうやって場所作ってるし!いや~しかしこの状況、エジプトからスーダンに向かうフェリー以来の状況だわ・・・。


と言っても、なかなか眠れるもんじゃない!荷物だって動くし相変わらずケツは跳ね上がるし、そこは変わらないのよね・・・。


3日目。何が嬉しいって?


やっとこさ舗装道路に戻ったんですよ!


そして天気も最高、大草原が綺麗!これぞモンゴルという景色が続く続く!


ということで、少しだけ元気になった僕(笑)。


予定より数時間遅れたけど、ウランバートル郊外のバスターミナルまで到着した。


いや~いやいやいや、長かった・・・本当に長かった!そしてウランバートルのバスターミナルで地に足を付けた時の嬉しさと疲労感・・・これもたまらんかった・・・!


「ブルカンからウランバートルまではバスで行けますけど、けっこう大変らしいですよ。」そんなアドバイスをある方から中央アジアでいただいていたのだが、それはまさに真実だった。いや、真実どころか「超真実」だった!


ということで、今ここにランクインを宣言します。『ふじもん世界放浪・過酷バス選手権』暫定3位に「ブルカン~ウランバートル・超長距離バス」を認定致します!


おめでとう、モンゴル!そしてありがとう、モンゴル!俺はまた1つタフになった・・・気がするぞ~!


※おまけ♪眠る「朝青龍の娘さん」♪(笑)



2014年6月30日。もはや「宿」の態をなしていない、ウランバートルのとある安宿にて。



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