谷尻)建築が完成していないことに強く共感しました。人が入って、変わり続けることを受け入れているんだよね。
西田)初期設定としては完成しているの?
斉藤)初期設定・・。
八木)本人がわかっていないところがまた魅力だと。
青木)考えているところも含めて未解決ですね。
西田)共同生活の場では個人のプライバシーをどう考えるかと言うこと、が大事になりますが、彼なりの「ここなら寝られるかな」のような距離感が更新され続けているように思います。
青木)これはみんなで組み立てていくタイプでしょう。
西田)それがどれくらい意識的なのか知りたいですね。
斉藤)今の話を聞いて、つくりながらと、模型ができてからと、何度も考えが変わって、自分を疑うこともあります。でもいまはここに住んでいる人が作り上げていくという(初期設定はない)という風に考えています。
八木)ゼロからコレができあがったという寓話なの?
斉藤)そうすると、建築家がいらなくなると思って、悩みます。サインや道しるべをつくることまで、きっかけを作るところまでが僕の仕事で、あとは住む人が・・
八木)それはわかってるの。どこが第一歩なの?
斉藤)この、一番小さい壁です。
3人)なるほど、それはおもしろい。
谷尻)小さいモノを積み上げていくことで、最終的にこの大きな壁まで至るというストーリーならば、魅力的ですね。
青木)僕たちがわからないところがあるというところがいいということで・・これを大賞にしますかね?
西田)大賞もらったら嬉しい?
斉藤)嬉しいです!
青木)卒計は、きれいにまとまるだけじゃなくて、壁にぶつかったりして、まとまらないところもあって、もっと可能性を感じられるということも大事だということで・・
西田)思っていなかった議論が出てきたというところも良かったということで・・
司会)では、最優秀は斉藤案ですね!(拍手)
谷尻)では、個人賞は河西(一体的地下)案に。言葉じゃなくてモノで語っているところ、がいいです。言葉がうまい建築家はたくさんいるけど、言葉がなくて語れるのはとても強いことなので、模型を見ただけで「残れる」と思った作品がこれなので、河西案を推します。
賞の準備中! pic.twitter.com/obhoAeW3j6
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