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パラメディカルのための解剖学メモ

骨格筋のいろいろ

2006-04-25 | 筋学ノート
筋肉細胞は3種類。
     平滑筋細胞と心筋細胞と骨格筋細胞
    (平滑筋線維、心筋線維、骨格筋線維 ともいう。)
筋組織も3種類。
   平滑筋組織は、内臓の壁や血管の一部に。
   心筋組織は、 心臓の壁に。
   骨格筋組織は、骨格筋の中心組織となる。
           骨と一緒になって、運動器の役割を果たすのは、骨格筋。
    その他、靭帯
        血管や
        神経(運動神経、筋紡錘、腱紡錘) といっしょに。

骨格筋の基本形は、紡錘状。
  両端が細く、中央(筋腹)が膨らむ。
    起始=筋頭   :近位、動きが少ない
    停止=筋尾   :遠位、動きが多い
いろいろな筋の形がある。
  多頭筋 :上腕二頭筋、下腿三頭筋、大腿四頭筋
  多腹筋 :顎二腹筋、腹直筋、肩甲舌骨筋
  多尾筋 :長掌筋、足底筋
 帯状筋  :腹直筋
 羽状筋  :
 半羽状筋 :内肋間筋、外肋間筋
 鋸筋   :前鋸筋、後鋸筋
 収束筋  :
 輪状筋=括約筋 :幽門括約筋、Oddiの括約筋、肛門括約筋  

筋肉の働き?(続き)

2006-01-06 | 筋学ノート
筋肉は筋線維という細長い細胞が
寄り集まってできている。
私たちが食べている牛や豚、鶏の肉も、
よく観ると細い線維が集まってできていることがわかる。
1個の筋肉は、たくさんの筋線維が束になったものだ。
さらに、1本づつの筋線維を観ると、
2種類の筋原線維という組織が100本以上あって
規則正しい縞模様のように並んでいる。
これらの主な成分は蛋白質(アミノ酸)である。
ところで手足を動かす筋肉である骨格筋には、
赤みを帯びている赤色筋と
比較的白っぽい白色筋とがある。
赤色筋はゆっくり縮むが、長持ちし(遅筋)
白色筋は素早く縮むが、くたびれやすい。(速筋)
遅筋は長距離ランナーやサッカー選手に、
速筋は短距離ランナーや重量挙げ選手等に多く発達する。

体を動かす命令を出すのは脳である。
命令は脳、脊髄、神経の順仁伝わって筋肉を収縮させる。
筋肉は収縮する事でパワーを生み出す。
血液から供給される酸素とブドウ糖から
エネルギーを産生する。
定期的に適度な運動をすると
充分な酸素とブドウ糖を筋肉に供給する事ができる。
筋肉を急に激しく使うと酸素の供給がまにあわない。
こんなときは酸素を必要としない方法で
エネルギーを生み出す。(無酸素エネルギー)
ブドウ糖が不足したときには、
筋肉や肝臓に蓄えられたブドウ糖の集まりである
グリコーゲンという物質をブドウ糖に変えて使う。
このように私たちの体は、”エネルギー非常事態”にも
きちんと備えて怠ることがない。

筋肉はいつも使わないでいると小さく弱くなる。
足を骨折してギブスなどをはめていると
筋肉はすっかりやせ細ってしまう。
筋肉は鍛えれば強くなる。
よく鍛えた筋肉は大きく盛り上がっている。
これは1本1本の筋線維が大きくなったためだ。
筋肉が太くなると、それだけ強いパワーが出るようになる。
発達した筋肉は
みずからを維持するためのエネルギーが必要になる。
大きくなった分だけエネルギー消費量が増えるので
同時に減量ダイエットの効果も生み出す。
こうなるためには継続して適度な運動をし
良質な蛋白質を含む食品をとることだ。
便利な生活で体を動かす事が少なくなった現代人は
積極的に体を動かし、筋肉をつけて脂肪を減らそう。
筋肉が働いてエネルギーを燃やすと
熱を産生するので体が熱くなる。
食べたものが効率よく体内で使われている証拠だ。
                        

筋肉の働き?(1)

2006-01-04 | 筋学ノート
骨と筋肉は、ペアになって「運動器系」というシステムを作ります。
厳密にはこの2つを中心にして、神経・血管・軟骨その他たくさんの構造が関係してきますが。
さて、筋肉の働きとは何でしょう?
料理本をちらちら見ていたら、とても上手く簡潔に説明した箇所がありましたので一部引用させていただきます。(絵本「命のしくみを知ろう」から)

**** 筋肉は体を動かすパワーをつくる ****

私たちが行っているあらゆる運動は
筋肉の収縮によってコントロールされている
笑ったりしかめ面したりという顔の表情をつくるのも
心臓を動かし、呼吸をし、食べ物を消化するのも、
そして骨の位置を正しく保つのも筋肉の仕事だ。
筋肉にはいろいろな形がある。
肩を動かす大きな筋肉もあれば
目を動かす筋肉のように数mmの長さしかないものもある。
大きくて力強く動くものもあれば、
小さくてこまやかな動きをするものもある。

筋肉は、私たちがよく”肉”と呼んでいるものだ。
体のあらゆる部分に存在している。
筋肉には、骨組にくっついて体を動かす骨格筋、
胃や腸などの内臓や血管の壁などを動かす平滑筋、
心臓を力強く動かす心筋の3つがある。
骨格筋は、骨の周りにくっついていて、
伸びたり縮んだりしながら骨を動かす筋肉で、
素早く力強く動く。
運動によく使われる骨格筋は、
体重の35~40%を占め、約400個もある。
これは自分の意思で動かせる筋肉だ。
平滑筋は、胃や腸、膀胱や肛門などの
内臓の壁を作ったり
血管の弾力性をつくり出す筋肉で、ゆっくり動く。
心筋は、心臓の壁をつくる丈夫な筋肉で
一生涯、血液を送り出すポンプの力を生み出す。
平滑筋も心筋も、寝ているときも休まず働き続ける。
自分の意思とは関係なく動く筋肉だ。《続く》