工場において連続して電気を消費するブロワは省エネの余地がかなりあります。
流量を変化して省エネを行う場合に有効なのが、インレットガイドベーン機構による入口流量制御です。
出口で流量制御を行うと圧損の比率が大きくなりますが、入口で流量制御すれば圧損はなくなり、しかもインペラ入口での回転方向予旋回流を作ることとなり、インペラにかかるトルク値も小さくなって消費電力の低下となります。
インレットガイドベーン付ブロワの設計例が次です。
次の図はインレットガイドベーン部を分解図にしてみたものです。
ガイドベーンの数は組立可能なように奇数となり、サーボモーターにより駆動させられるガイドリングとボールリンクモーション部により、ガイドベーン群が一斉に動きます。
配管内残圧などをエネルギー回収する用途に使うと最適な型式となる、円筒型ケーシングフランシス水車発電機が次の写真です。
残圧エネルギー回収量を細かく制御するために、次の写真のように入口ガイドベーンは可変出来るように手動式となっています。
とにかく水力発電機には、その流量を制御できる機構部がないと、かなり操いにくい発電機となってしまいます。
というのも必須の制御として上流側圧力制御がありますので、例えば可変ガイドベーン群による流量制御であるとか、回転数制御による流量制御もあります。
ただ回転数制御による流量制御では、小流量側制御が出来ないので可変ガイドベーン制御には制御性で負けてしまいます。
可変ガイドベーン制御部は高価になりがちですが、やっぱり付けるべき機構であると考えています。