凄かったです、この映画。
最近観る邦画って、原作ありきのものが多かったので、
久しぶりに、先が全く読めず、途中「うわっ!」とか思わず声が出ちゃうくらいのめり込んで観た。
役者さんたち誰もが本当に素晴らしくて、感情を揺さぶられた。
無骨で言葉足らずで横暴で威圧的な父親・古田新太。
父親に怯え、学校でも溶け込めず萎縮した日々を送っている娘・伊藤蒼
離婚して別の人と暮らしている母親・田畑智子
学校の担任・趣里
気弱な、スーパーの店長・松坂桃李
自分の正義を振りかざす、おせっかいおばさん・寺島しのぶ
飛び出てきた中学生を車で轢いてしまう若い女性・野村麻純
その女性の母親・片岡礼子
この映画、前情報何も入れずに観た方が絶対いいので、内容にはあまり触れないけど。
一つ歯車が狂うと、こんなにもガタガタといろんなものが崩れてしまうんよね。
片岡礼子さん演ずる母の姿、その言葉が、たまらなく辛かった。
事件に飛びつくマスコミの身勝手さと、保身に走る学校には、ほんとうんざり。
「空白」ってどういう意味なんかな?
時間が必要、ってことなんだろうか。
古田さん演ずる父親が、最後に、どうやってみんな折り合いつけているんかな、と自問する。
他人を赦す、自分を赦すって、どうすればいい?
人間って脆いけど強い。
微かな光を最後に感じられて、きっと何とかなる!と思うことが出来たのが救い。
オススメ映画。