たたらワークス★漫画・ドラマ・小説のネタバレ感想

萩尾望都『ポーの一族ユニコーン』新世紀ポー第2弾感想

萩尾望都の『ポーの一族ユニコーン』が2019年7月10日に発売されました。
『ポーの一族ユニコーン』は2016年のミュンヘンから物語が始まります。
CMで流れている通り、40年前にエドガーとアランが炎の中に消え物語が完結!
新世紀「ポー」第1弾『ポーの一族春の夢』も2人が炎に包まれる以前のお話でした。
てっきり火事の後の話はないと思っていたのですが、『ポーの一族』が現代のスマホ社会にまで話が続くとは思いもしなかったわ。


『ポーの一族ユニコーン』 

『ポーの一族ユニコーン』あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks
■著者:萩尾望都
■カバーデザイン:芥陽子(note)
■発行:株式会社小学館
■発売日:2019年7月10日



★項目クリックでページ内ジャンプ
(goo blogアプリはブラウザ接続で可能)



『ポーの一族』について  

2016年に40年ぶりのシリーズ新作が載った『月刊フラワーズ』が異例の重版出来となり、大きな話題となった萩尾望都さんの『ポーの一族』。
ポーの一族とは、バンパネラ、いわゆる吸血鬼一族。
まずは旧作の説明からさせてください。
エドガーがなぜポーとなったのかは『ポーの一族』2巻で描かれています。


エヴァンス伯爵の妾腹の子・エドガーは、4歳の時に生まれたばかりの妹・メリーベルとともに乳母に森に置き去りにされてしまう。
捨て子の2人を見つけたのが老ハンナ・ポーだった。
エドガー達は老ハンナの屋敷で育てられる。
ある日、ポーツネル男爵が婚約者のシーラを連れて屋敷を訪れた。
エドガーは、シーラを仲間に加える儀式を目撃し逃げだそうとするが、メリーベルを守る為、ハンナ達と取引をする。

 ポーの一族のことは誰にも喋らないこと
 メリーベルには手出ししない代わりにエドガーが大人になったらポーに加わること  

エドガーはメリーベルの安全を考え、養子に出すことをハンナに頼み、兄妹は離ればなれになる。
1754年、エドガーが14歳の時、村人にポーの一族が吸血鬼だと知られ、エドガーは大人になる前に一族に加えられてしまう。


こうしてポーとなったエドガーの不死の旅が始まります。
『ポーの一族』1巻でエドガーと常に行動を共にするアラン・トワイライトとのお話が描かれています。
『ユニコーン』につながる「エディス」は『ポーの一族』5巻の最終話です。
そして、「エディス」につながるお話「ランプトンは語る」は4巻に収録されています。



『ポーの一族ユニコーン』 あらすじと感想 

『ポーの一族』5巻を読んで、エドガーとアランは死んだと思っていました。
少なくともエドガーの子孫であるエディスを火事から助けようとしたアランは確実に消滅したと思いました。
それなのに『ポーの一族ユニコーン』Vol.1「わたしに触れるな」で、エドガーが姿を現したのが2016年のドイツ・ミュンヘン。
歩きスマホをする人々の中に立つエドガーに戸惑いを感じました。


エドガーは火事から脱出し、怪物と化して眠っていたらしいですわ。
アランはと言うと、それは秘密です。
エドガーの復活はアランの為、とだけ言っておきますわ( ´艸`)


そんなエドガーの前に現れた新キャラ。
エドガーが知らないうちに、アランと知り合っていたようです。
彼は、”バリー”、”ダイモン”、”ミューズ”など様々な名前を持ち本名を明かさない。
しかし、アランに執着するようになる彼は、最初からアランに本名を教えていました。
これがタイトルに関係しています。
萩尾望都『ポーの一族ユニコーン』1ページ目のイラスト


改めて、萩尾望都は天才だと思います。
18世紀から現代までのお話が絡みに絡んで、時代も行ったり来たりして複雑。
登場人物も多くて、やっぱり複雑な関係。
それなのにシンプルに面白いのです。


エドガーとアランもずっと一緒にいるわりには、内緒にしていることが多くあり、べったりしているようでしていない。
でも、お互いを失わない為なら暴走することもあります。
だからミステリー要素を加えやすいのかも。
「何でだろう」と思うとページをめくらずにはいられないし、続きも読みたくてたまらなくなります。


怪物化したエドガーが目覚めた場所。
あの場所は”バリー”の兄に関係があるのではないかな?
エドガーの能力が変な方向にグレードアップしているのも、そのせいじゃないか?
エドガー本人は、本調子じゃないみたいなことを言っていましたが、「いやいやアンタ、並の吸血鬼の能力超えてっから」と思ったわ。


『ポーの一族』全5巻の複雑さに比べれば、『春の夢』『ユニコーン』は洗練されていて、随分読みやすいです。
エドガーの性格のひん曲がり具合も、ストーリーがぴりっと引き締まります。



ああ、いい所で…次は? 
『ポーの一族ユニコーン』の1話目で、エドガーは”バリー”について行きます。
そして2話目以降は、”バリー”とアランの昔の話になります。
その為、妖しい人物について行ったエドガーがどうなったのかは次に持ち越し。
ええー、気になる~(`Д´)


『春の夢』が2017年、『ユニコーン』が2019年刊行で、1冊出るのに2年。
次はいつ出るの?また2年先だろうか?
はぁっ、気になる~(*`Д´*)
まあ、萩尾望都さん、他にも連載やっているものね。
萩尾望都さんは、1949年5月12日生まれ。
70歳で連載かけもちって凄すぎる。
待ちますよ、次を、大人しく。
『ポーの一族ユニコーン』あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks

ご訪問ありがとうございましたm(_ _)m

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「漫画のあらすじ・ネタバレ感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事